2019.03.31 04:5230.Ⅱ.2.1地下水位高い軟弱地盤上に高盛土を盛る。対策として載荷重工法+バーチカルドレーン併用とした。原理と効果、完成後の残留沈下の確認計測と管理方法。施工中の法面調査と管理方法①対策工法の原理と効果・軟弱地盤上に荷重を加えて圧密沈下を進行させておき、盛土構築後に生じる沈下を減少させる載荷重工法に加え、粘性土層内に排水材を鉛直に設置することによって、排水距離を短縮するバーチカルドレーン工法を併用することで、圧密沈下の促進と軟弱地盤の強度増加の促進、盛土の安定の効果が期待される②沈下量の計測と管理方法・沈下量は沈下板やGPSによる観測を週1回程度実施し、沈下量を時系列的に管理することが望ましい。・管理方法はe-logP曲線や沈下量の経年変化をグラフ化して沈下量の変化や収束状況把握することが必要となる。③盛土法面の調査と計測管理方法・測量杭による移動杭観測や地表面に設置するバラマキ型傾斜計、盛土内にパイプ歪計を設置して、地表と地中...
2019.03.31 04:3730.Ⅱ.2.1地下水位高い軟弱地盤上に高盛土を盛る。この設計に当たり軟弱地盤の物性値とそれを得るための試験を挙げ、圧密沈下及び安定に関する検討方法をそれぞれ述べよ①圧密沈下と安定に関する必要な物性値・試験・単位体積重量;湿潤密度試験・含水比;土の含水比試験・間隙比;湿潤密度試験、土粒子の密度試験・粘着力;せん断抵抗角、標準貫入試験、一軸三軸圧縮試験・圧縮指数;体積圧縮係数、圧密係数;圧縮試験②圧密沈下と安定に関する検討方法・圧密沈下の沈下量や沈下時間計算はmv法、Cc法、e-logP法があり、安定の円弧すべりの計算はフェレニウス法が一般的に使用されている・沈下量は一般的に維持管理時の補修による対応ができるよう、残留沈下量10~30cmを許容値とすることが多い・フェレニウス法による安定計算は、最も安全率の小さい最危険円弧すべりを抽出して、そのすべりに対する対策を検討する
2019.03.31 02:4730.Ⅱ.1.4地すべりの発生形態を岩盤・風化岩・体積土・粘性土の4つに分類するとき、基本的な考え方と使用法を説明せよ。また2つの特徴を説明せよ①発生形態の考え方と使用法について地すべりには規模(斜面長、幅、深さ)や発生する地形(尾根、凹地形、沢地形)、地質の特徴があり、すべり面の地質や移動速度、初生的なすべりか再活動型のすべりかなどの発生形態があり、大きく4つに区分される。使用法は地すべりの素因、誘因等の発生機構や特徴を把握して対策工計画や調査計画に反映することにある。②地すべりの発生形態の特徴<岩盤地すべり>岩盤地すべりは規模が大きく初生的なすべりである。滑落崖直下には陥没帯は形成され、湿地や沼地が形成され地下水の供給源となる場合がある。突発的に発生し直線すべりが多く、亀裂の卓越した岩盤内にすべり面が形成される<粘質土すべり>移動土塊やすべり面は粘性土であり、再活動型のすべりで継続的に活動...
2019.03.31 02:1330.Ⅱ.1.3杭基礎に負の摩擦力が発生する原理と杭基礎への影響を説明せよ。また、負の摩擦力に対して検討する際の留意点3つ①負の摩擦力の原理と杭基礎への影響について・杭基礎周辺の(軟弱地盤上の盛土や地下水の低下による)圧密沈下により、杭基礎に負(下向き)の周辺摩擦であるネガティブフリクションが発生する。これにより杭を引き下げる力が作用して杭先端の沈下や杭本体の破壊により構造物が沈下して座屈を引き起こす 地盤の圧密状態(圧密未了、正規圧密、過圧密)を確認して、ネガティブフリクションに対策する対策工の必要性の有無、有りの場合は負の周辺摩擦力度を算出する必要がある②負の摩擦力を検討する際の留意点・杭頭沈下量の検討 盛り土の高さや上載荷重、軟弱地盤の土質や層厚、地下水位に留意して沈下量(mv法、Cc法、e-logP法)と沈下時間を算出し、両者が大きい場合には負の周辺摩擦力度を算出...
2019.03.31 01:2730.Ⅱ.1.2地盤の変形係数について、基礎の設計における主な利用目的を説明せよ。また、変形係数を求めるための調査・試験方法を3つ挙げ、それぞれの概要、変形係数の利用上の留意点の説明・直接基礎における鉛直方向の地盤反力係数、杭基礎ぶおける水平方向の地盤反力係数、ケーソン基礎における鉛直、せん断、水平地盤反力係数の算定に利用される・地盤の変形係数E₀は、基礎の変位や地盤反力を得るために必要な地盤反力係数kを算出するために必要な係数・また、変形係数と沈下係数、ポアソン比、構造物の諸元などから即時沈下量を求める以下の試験より求められる。①平板載荷試験により求める方法 直径30cmの剛体円板による平板載荷試験の繰り返し直線から求められた変形係数の1/2の値が変形係数である。設計上の留意点として、内部摩擦角が大きい地盤では誤差が大きくなる傾向がある。②孔内水平載荷試験により求められる方法 ボーリング孔内に載荷装置を挿入し、載荷装置を水平方向...
2019.03.31 01:1230.Ⅱ.1.1地盤調査の結果上層に良質な地盤、下層に軟弱な地盤が存在。この地盤上で、直接基礎の支持力の検討を行う際に、下層地盤の影響について考慮が必要となる条件と支持力検討の方法及び設計上の留意点①下層地盤の影響について必要な考慮条件・建屋荷重作用後の軟弱地盤の支持力不足と圧密沈下のお発生について考慮する・層厚が不均等である合や、建屋荷重に偏りがある場合、不等沈下が発生することを考慮する②支持力検討の方法・上部良質地盤の支持力照査と合わせて、下層軟弱地盤においても荷重分散後の応力に基づいた支持力照査を行う必要がある・構造物の用途に合わせて、適切に算定式を選定する必要がある③設計上の留意点・圧密沈下を評価するときの有効応力はブージネスク(ブシネスク)式等で荷重分散効果を適切に考慮する必要がある。・圧密試験から求められるe-ΔPやCv等を指標として、沈下量や沈下収束時間を評価する必要がある。
2019.03.24 13:5819.Ⅰ.10.3 既設高架橋RC造橋脚躯体及びPHC杭の鉛直及び水平支持力が補強する必要がありと判断。補強方法の概要と設計における考え方を述べよ。また設計・施工上の留意点も述べよ。基礎の鉛直及び水平支持力が不足する場合は、既設杭基礎に新たな構造部材を付加し、基礎の耐力を増加させる方法と、基礎周辺の地盤強度を増加させることにより、基礎の耐力を増加させる方法がある。今回の事例については、補強効果、経済性、工期の面で有利な増し杭工法を選定する。増し杭工法は、既成杭の周囲に新たな杭を増設して補強する方法で、施工実績も比較的多い。増し杭と既設フーチングとの結合は、既設フーチングを拡大することによって行われる。設計では既設部の常時の鉛直支持力は既製杭が負担し、地震時の水平力及び鉛直力は、既成杭と増設杭が共同で負担するといった考え方が用いられることがある。設計・施工上の留意点は以下のとおりである・増設杭と既設杭との鉛直方向の荷重負担が施工条件...
2019.03.24 13:3919.Ⅰ.10.2 躯体及び基礎の詳細な検討を行うに当たって、必要と考えられる調査項目・試験項目を挙げ、内容を説明せよ。・躯体調査(内容;配置鉄筋、コンクリート仕様);躯体の鉄筋量、コンクリート強度などの調査・地盤調査(内容;ボーリング試験);土層条件など地盤条件の確認・物理試験(内容;粒度試験、液性・塑性限界試験);土質特性、液性化判定に用いる物性の把握・動的強度試験(内容;繰り返し非排水三軸試験);液状化判定に用いる液状化強度比の把握・強度試験(内容;一軸圧縮試験、三軸圧縮試験);基礎の水平、鉛直支持力の把握・動的変形試験(内容;繰り返し中空ねじりせん断試験);地盤のひずみ特性の把握・物理検層(内容;PS検層);地盤の動的特性の把握・設計条件調査;荷重条件、支承条件の把握
2019.03.24 13:2819.Ⅰ.10.1 躯体及び基礎のレベル2地震動に対する評価をするために必要な基本的項目を挙げ概要を述べよ。レベル2耐震設計は、道路橋示方書では重要度に応じて耐震設計を設定しており、重要度が標準の場合、耐震性能Ⅲ(致命的な被害を防止する)、特に重要度が高い場合は、耐震性能Ⅱ(限定された損害にとどめ機能回復が速やかにできる)と規定している。照査方法は、レベル2相当の地震動を、標準的な加速度応答スペクトルないし時刻歴地震波形として提示しており、地震時挙動が複雑でない通常の構造系に対して、静的耐震設計法である地震時保有水平耐力法が用いられる。必要な基本項目は以下のとおりである①橋脚の耐震性能照査;構造物重量に設計水平深度を乗じた慣性力が、橋脚の地震時保有水平耐力より小さいことを確認する。また、耐震性能Ⅱの場合、残留変位を確認する。なお、地震時保有水平耐力を算出する...
2019.03.24 13:0719.Ⅰ.9.3 1期線工事で先ほど挙げた安全対策工を実施。2期線工事を計画する際、条件に適合する基礎形式と施工方法を3種類あげ比較検討し最適案を選定せよ①杭基礎基礎形式としては最も一般的であり、信頼性が高い。1期線施工時に沖積砂質土を緩めている可能性もあり、十分な支持力を確保するため、1期線で鋼矢板を打設した深度以下まで根入れする。1期線と近接しているため、中堀杭が適している。②高圧噴射攪拌工法1期線で緩めた可能性のある沖積砂質土層と洪積砂質土上部をすべて高圧噴射攪拌工法により地盤改良し、地耐力を向上させたのち、直接基礎方式基礎を構築する。機械式攪拌工法のほうが経済的だが、対象地盤のN値が大きく適用できない。③ケーソン基礎工法1期線ではボイリングによって支持地盤を緩めた可能性があるため、水位差を生じないニューマチックケーソン工法により基礎を構築する。基礎底面を目視によって確認できるため、支持地盤の確認...
2019.03.24 10:4519.Ⅰ.9.2 上部工架設に先立ち、支持地盤の乱れと橋脚自体の沈下傾斜が判明。変形後の基礎の安定性を高める対策案3つ。概要・特徴と適用性・経済性・信頼性・施工性を示せ①薬注入工法[対策案の概要]基礎底面及びその周辺へ恒久性の高いセメント系の薬液を注入し、支持地盤の支持力を向上させる[特徴と適用性]地盤へ注入するときに原地盤を膨張させ、基礎を持ち上げるなど変状を起こす可能性がある[経済性]比較的安価である[信頼性]砂質地盤への適用が多いが、恒久対策としての信用にかける[施工性]橋脚底面への施工が難しい。近年曲がりボーリングなどの技術が開発され、施工性が改善されている②高圧噴射攪拌工法による地盤改良工法[対策案の概要]基礎底面及びその周辺に高圧噴射攪拌によって地盤改良体を造成し、基礎地盤の支持力を上げる[特徴と適用性]高圧噴射によって、大きな径φ2mから5m程度の改良体を造成することが可能。砂質地盤への適用性は高い。[...
2019.03.24 10:2619.Ⅰ.9.1 高架橋基礎(直接基礎)を土留で水位が高くN値35程度の砂質層に計画。支持地盤の支持力低下を招く可能性がある施工中の現象について工程順に説明せよ①鋼矢板打ち込み;基礎地盤のN値が高いため、止水目的として打設する鋼矢板の打ち込み時にウォータージェットを併用する。その際支持地盤を乱すため支持力低下を招く可能性がある。②基礎構築のための掘削及び地下水位低下;基礎を構築するために、仮締切内の地下水位を低下させ掘削する。その時周辺地盤との水位差が生じ、さらに掘削する有効土圧の減少によって根入れ長が短い場合にボイリングが発生すると、矢板の転倒などによって支持地盤が大きく乱される。また、調査孔の跡があると、そこからパイピングが発生し、支持地盤を乱す原因となる。③鋼矢板引き抜き;基礎構築終了後に鋼矢板を引き抜くため、矢板位置に空隙が生じる。この空隙を適切に処理しておかないと、空隙を埋めるために支持地盤周辺が緩...