19.Ⅰ.10.3 既設高架橋RC造橋脚躯体及びPHC杭の鉛直及び水平支持力が補強する必要がありと判断。補強方法の概要と設計における考え方を述べよ。また設計・施工上の留意点も述べよ。

基礎の鉛直及び水平支持力が不足する場合は、既設杭基礎に新たな構造部材を付加し、基礎の耐力を増加させる方法と、基礎周辺の地盤強度を増加させることにより、基礎の耐力を増加させる方法がある。

今回の事例については、補強効果、経済性、工期の面で有利な増し杭工法を選定する。増し杭工法は、既成杭の周囲に新たな杭を増設して補強する方法で、施工実績も比較的多い。増し杭と既設フーチングとの結合は、既設フーチングを拡大することによって行われる。設計では既設部の常時の鉛直支持力は既製杭が負担し、地震時の水平力及び鉛直力は、既成杭と増設杭が共同で負担するといった考え方が用いられることがある。

設計・施工上の留意点は以下のとおりである

・増設杭と既設杭との鉛直方向の荷重負担が施工条件ぶより異なる

・拡大したフーチングと既設フーチングとの一体化が重要となる

・増し杭配置によっては、杭間隔を保つ条件からフーチングが大きくなり、施工ヤードや掘削土量が多くなる

・桁下での工事では、杭施工上、高さ方向への制約がある

・市街地での施工の場合、山留工事による周辺への影響、騒音振動について配慮する必要がある。

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