2019.05.06 01:1916.Ⅰ.2.10.3 既設構造物の液状化対策に関して対策工法を3つ挙げ説明せよ。また杭基礎構造物で提案した対策の適用性について意見を述べよ①サンドコンパクションパイル工法振動しながら砂を地中に圧入し、締め固められた砂杭を形成するとともに周辺地盤の振動締固めを行う。締固めにより砂地盤の密度を増大させ、液状化抵抗を増大させる。特徴としては振動・騒音が伴うが、大深度・高密度化が期待可能であり、粘性土地盤にも適用可能施ある。既設杭基礎に対しては、振動により締め固めるため周辺への影響が大きく適用は難しい。②深層混合処理工法液状化層を深層混合処理により固結化させ液状化を完全に防止する。特徴と関しては、改良形式の種類が多く目的によって選択できるが、部分固化に関する一般的な設計法が確立されていない。騒音・振動の発生は一般的に少ないが、既設杭基礎に対しては、施工時に周辺地盤に変位を生じる可能性があり、適用...
2019.05.06 00:4916.Ⅰ.2.10.2 液状化判定を行うための調査及び試験について方法と留意点を述べよ液状化予測に必要な地盤特性には、・表層地形地理情報・地層構成(地下水位、土質名、堆積年代)・土の物理的特性(単位体積重量、D50、細粒分含有率Fc)・土の液状化強度・動的変形特性等がある。その調査方法は、既往の文献調査、現地調査、原位置調査、室内試験に分類される このうち原位置調査は、液状化強度を求めるためのN値を算出する標準貫入試験を指す。また土の種類が液状化強度に与える影響は、細粒分含有率Fcまたは平均粒径D50より評価されるが、標準貫入試験より得られた試料に対して粒度試験を行って簡単に求められる特徴がある。留意点としては、土ごとにばらつきが大きいため、予測誤差も大きくなることや標準貫入試験の試験仕様が厳格に規定されていないこと、拘束圧の影響を受け...
2019.05.06 00:4916.Ⅰ.2.10.1 過剰間隙水圧、S波速度、長周期地震動について説明せよ①過剰間隙水圧水で飽和した緩い砂地盤に地震などの急激な繰り返しせん断力が作用したとき、砂が体積収縮(負のダイレンタンシー)し、間隙比eが減少するしかし、急激な変化であるため、間隙水の排水が間に合わず間隙水圧が上昇する。これを過剰間隙水圧と呼ぶ。②S波速度地震波の伝わる速度は縦波の方が早く、振動方向が波の進む方向に垂直な横波は2番目(secondary)に到着するため、S波とよばれる。このS波の弾性波速度をVsと呼びG=γ×(fg×Vs)^2/gの関係があるG;せん断剛性γ;単位体積重量fg;地震調査係数g;重力加速度PS検層により測定することが可能で、特に地盤の力学的特性を定量的に把握することができる。このVsと縦波P波の弾性波速度VpをもとにP波、S...
2019.05.06 00:1216.Ⅰ.2.9.3 直接基礎の採用の可能性に関して、性能規定型設計の観点から意見を述べよ。埋め土層の液状化などの直接基礎の要求性能レベルなどによるが、以下の3つのいずれかの直接基礎が採用できる可能性が高いと考える①単独直接基礎;布基礎やべた基礎等の直接基礎を現状地盤上に直接設置する案②地盤改良併用直接基礎;平面的には建物面積よりやや広い範囲を対象に、深度的には埋め土層と必要に応じて粘土層の一部を対象に、深層混合処理工法等による地盤改良を行ったうえで、布基礎やべた基礎等の直接基礎を設置する案③摩擦杭併用直接基礎(パイルドラフト基礎);布基礎やべた基礎等の直接基礎に摩擦杭を併用する案であり、荷重に対して直接基礎と杭基礎が複合して抵抗するものである。上記に示した①の単独直接基礎では、設計上の要求性能を満足しない場合に・沈下量、不同沈下量、全体傾斜...
2019.05.06 00:0216.Ⅰ.2.9.2 基礎形式・対策工の選定に必要な地盤調査計画(項目・位置・深度)を立案し、調査結果の利用方法について説明せよ①埋め土層、粘土層、砂礫層共通・標準貫入試験を深度1mピッチで実施して、支持地盤の土層構成、強度分布の把握に利用する。②埋め土層・粒度試験;単位体積重量試験を深度1mピッチで実施して、液状化の検討に利用する・孔内水平載荷試験を層の上中下の3か所で実施して、杭の水平抵抗力の検討に利用する・三軸圧縮試験のを層の上中下の3か所で実施して、直接基礎の支持力の検討に利用する③粘土層・含水比試験、液性限界・塑性限界試験、粒度試験、単位体積重量試験を深度1mピッチで実施しs手、粘土層の物理的性質の把握に利用する・圧密試験を深度3mピッチで実施して、粘土層の圧密特性の把握、負の周辺摩擦力の検討に利用する・一軸・三軸圧縮試験を層の上中下の3か所で実施して、杭基礎とした場...
2019.05.05 22:3116.Ⅰ.2.9.1 GL-15m埋土シルト混じり砂質土N10、‐30年度N1、支持層。杭基礎を採用する場合の設計上の留意点と対策。①埋め土の液状化現地盤から‐15ⅿの埋め土層は締まり度が比較的緩く、地下水位も高い飽和砂質土である。地震時に液状化する可能性がある。検討の結果、液状化すると判断された場合には、水平方向地盤反力係数の低減や杭周辺摩擦力を考慮しないといった対応が対策となる。②粘土層の圧密沈下埋立完了から2~3年しか経過していないことから、GL-15m~25ⅿの粘土層は、現状土被り荷重に対し未圧密状態にあり、圧密沈下が長期的に進行する可能性がある。 検討の結果、圧密沈下が発生すると判定された場合には、上部埋め土層も含めて負の摩擦力を考慮したうえで、杭の設計を行う必要がある。なお、負の周辺摩擦力に対し積極的に対処する方法としては、・杭の外周にアスファルトなどを塗布し地盤と杭と...
2019.05.05 15:3216.Ⅰ.2.8.3 中間砂層に支持した場所打ち杭の鉛直支持力を確認するため、載荷試験を行う。試験内容と結果の利用法を説明せよ杭の鉛直載荷試験は地盤工学会基準の中で6種類に分類され、今回の載荷試験は、施工された本杭が設計支持力を満足しているかどうかを確認する事を目的とする押し込み試験である。設計において変位量の制限値がある場合には、その検証も目的の1つとなる。押し込み試験は、実際の杭と同じ載荷条件を再現するため、通常、載荷梁、反力杭を用いてジャッキによって杭頭に押し込み力を加える。 載荷方式としては、荷重を段階的に変化させ、各段階で荷重を保持する段階載荷方式と、荷重を保持させず連続的に荷重を増加する連続載荷方式がある。 試験結果は、選択した荷重に応じた変位量を測定し、・荷重ー沈下量・時間ー沈下量・時間ー荷重・荷重ー弾性戻り量・荷重ー残留沈下量などの関係曲線を図示する。 試験結...
2019.05.05 15:0516.Ⅰ.2.8.2 GL-20m中間砂層を支持層とする場合、設計に当たっての留意点及び杭の支持力、沈下の算定に関する考え方を説明せよ厚さ5ⅿの中間層を支持層とする場合、設計上、杭先端の支持力と沈下に対して留意する必要がある。通常、場所打ち杭の杭先端の極限支持力は、N値30以上の場合、地盤のquに関わらず3000kN/㎡とされる。しかし、今回の中間層の場合、杭の根入れを1D程度と考えると、支持層の厚さとしては3m~4mと薄く、支持層が十分に確保できる場合の極限支持力度をそのまま適用するのは危険側である。大阪地盤を対象としたもので、地盤のquと有効層厚の比(杭下端からの支持層厚/杭径)から補正係数を求め、極限支持力を低減する方法が提案されている。 沈下に関しては、一般的な支持杭の場合、杭先端地盤の弾性沈下量と杭体の収縮量の和からなる弾性沈下量より沈下量が求められる。当該地盤では、中間支...
2019.05.05 14:5116.Ⅰ.2.8.1 GL-15ⅿ粘性土N0、-20ⅿ砂質土N20,-25ⅿ砂質土N40、-40粘土層N7、支持砂層。-40ⅿまで場所打ち杭施工の代表的な工法3つ、起こりやすいトラブルとその対策①アースドリル工法掘削バケットを回転させ地盤を掘削し、バケット内に収納した土砂をバケット共に地上に引き上げ排出する工法。表層の孔壁は鋼製ケーシングにて保護し、以深はベントナイトを主体とする孔壁安定材で保護するトラブルとしては、掘削中の孔壁崩壊の危険がある。GL-15ⅿまでの粘性土は年弱であるほか、その下の細砂層も地下水位が高いため、振動や安定液の不備、バケット引き上げ時の負荷によって崩壊する恐れがある。対策としてGL-15ⅿまでの長尺ケーシングを挿入、安定液の管理の徹底、バケット引き上げ時の速度の管理を徹底する等図る。②リバース工法ロータリーテーブル、ビットを回転させ地盤を掘削し、掘削した土砂は孔内水とともにサクションポンプまたはエアクリフとポンプなど...
2019.05.05 14:3216.Ⅰ.2.7.2 先に選定した基礎形式について詳細設計及び施工計画を立案するに当たって必要な調査項目、試験項目を挙げ説明せよ①直接基礎P3P3橋脚では、地盤特性、変形特性、支持地盤深度、地下水位が必要となる・ボーリング調査;ボーリングにより試料を採取し、各層の厚さ及び支持地盤の深度を測定する・地下水位試験;ボーリング孔を利用して地下水位を測定する・孔内水平載荷試験;ボーリング孔を利用して孔壁面に対して垂直方向に載荷し、その時の圧力と孔壁面の変位から、地盤の変形係数、降伏応力、極限圧力を求める・室内土質試験;土粒子の密度、含水比、湿潤密度、粒度、液性・塑性限界試験など物理試験を行い土質性状を調べる・三軸圧縮試験;ボーリング調査で得られた試料を用い、円柱状の供試体を、地中で受けていた応力を再現するために側方から液圧(セル圧)をかけた状態で軸方向に圧縮し、圧縮応力と変形の関係を調...
2019.05.05 14:1516.Ⅰ.2.7.1 河川横断橋の橋脚基礎において、下記条件下で適用性が高い基礎形式を1種類ずつ挙げ、選定理由と施工上の留意点を述べよ<条件>4径管連続PCラーメン箱桁、中央径間は90ⅿ渇水期施工P2橋脚部2ⅿの水位P2橋脚;-6ⅿ砂質土N5~15、-15ⅿ砂礫N10~50、軟岩N50P3橋脚;-6ⅿ粘性土N3~5、軟岩N50①P2橋脚;ニューマチックケーソン基礎選定条件として、橋梁規模から比較的基礎形式規模は大きいと判断される。支持層は‐15ⅿ軟岩となる。また施工条件としては河川内での工事で河床に玉石が確認されていることが挙げられる。この条件で最も適した基礎形式として、ニューマチックケーソン基礎形式を選定する 選定理由として、大規模な橋梁の基礎として対応が可能であること、高地下水位である河川内でも施工ができること、玉石などの障害物に対しても、作業室内のドライな状況で機械掘削ができる...
2019.05.05 13:5216.Ⅰ.2.6.3 地下道路完成後の地盤及び地下水に関する課題とその対策を述べよ完成後の課題としては、第一砂層の長期的な地下水位の変動が考えられる。地下水位が低下した場合、第一粘性土の脱水圧密沈下が予想され、地下道路部は沈下しないものの周辺に圧密沈下を生じ、地上の道路に段差が発生するなど道路の機能障害が生じる可能性がある。また、周辺に大規模な重量構造物が直接基礎式で構築される場合、上記と同様に圧密沈下による地表面の段差が発生するほか、引きずり込みによる地下道路躯体への影響が懸念される。 対策として地下水位低下を抑止することは困難であるため、段差が生じた場合に。機能障害が生じないような地上計画や山留壁を残置し遮断工として機能させる。 地下水位が上昇した場合には、地下道路躯体が浮き上がる問題となる。対策としては、計画段階で重量が大きく...