16.Ⅰ.2.10.3 既設構造物の液状化対策に関して対策工法を3つ挙げ説明せよ。また杭基礎構造物で提案した対策の適用性について意見を述べよ

①サンドコンパクションパイル工法

振動しながら砂を地中に圧入し、締め固められた砂杭を形成するとともに周辺地盤の振動締固めを行う。締固めにより砂地盤の密度を増大させ、液状化抵抗を増大させる。特徴としては振動・騒音が伴うが、大深度・高密度化が期待可能であり、粘性土地盤にも適用可能施ある。既設杭基礎に対しては、振動により締め固めるため周辺への影響が大きく適用は難しい。

②深層混合処理工法

液状化層を深層混合処理により固結化させ液状化を完全に防止する。特徴と関しては、改良形式の種類が多く目的によって選択できるが、部分固化に関する一般的な設計法が確立されていない。騒音・振動の発生は一般的に少ないが、既設杭基礎に対しては、施工時に周辺地盤に変位を生じる可能性があり、適用は難しい

③間隙水圧消散工法(グランベルドレーン工法)

地中に砕石パイルを造成し、地震時に発生する過剰間隙水圧の上昇を抑制し、液状化を防止する。特徴として低振動・低騒音での施工が可能であるが、密度増加がないため設計上定めた地震より厳しい条件の地震を受けた場合には、未改良の地盤と同様に完全に液状化になる危険性がある。既設杭基礎に対しては、周辺地盤の地盤変状を発生させることがないため近傍での施工が可能であり、適用が可能である。

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