2019.04.28 00:1227.Ⅲ.2.2 甚大化した地盤災害のうち、誘因と素因それぞれに対して軽減・抑制するための対応策を挙げ課題と留意点について述べよ対策;近年全国的に100㎜/hクラスの豪雨が観測されている。対策としてICTの活用が必要である。雨の降る量や位置を予測することで情報を住民に伝え避難させることができる、現在気象庁ではXバンド、MPレーダーの早期実現を目指している(平成28年より稼動)また、このように山間部に広がる住宅地においてすべてにハード対策することは財政的に困難であるため、重要な公共性の高い施設や道路においてハード(構造物設置・強化)とソフト(ハザードマップ)での対応。危険な山間部からの移住も検討する課題;隅々まで行き届く情報共有。すべてを賄いきれない財政問題化における整備計画。留意点;重要度に応じた選択と集中。パソコンや携帯メールの操作ができていない高齢者が災害弱者となる可能性が...
2019.04.27 23:3927.Ⅲ.2.1 自然現象や社会環境の変化によって被害が甚大化した地盤災害の具体例を挙げ、それぞれの要因(誘因・素因)の特徴★誘因;被害を引き起こした自然現象(大雨・強風・地震・噴火・異常気象)★素因;土地の特性にかかわるもの・自然素因(地形・地盤条件)★素因;建物や施設など人間にかかわるもの・社会素因(土地利用・建築物の構造)①広島県土石流災害誘因;異常気象に伴うゲリラ豪雨、長時間の大雨素因;透水性の高い基岩の上に堆積した火山灰及び堆積土、山間部での土地利用②平成23年3月11日東日本大震災誘因;海中のプレート型地震素因;三陸地方特有のリアス式海岸、海沿いに発達した市街地、幹線道路、鉄道の増加
2019.04.27 10:53H27.Ⅲ.1.2 課題に対する対応策と留意点について述べよ。近い将来において実現すべき技術開発の方向性を含める。①効果的・効率的な維持管理方法の構築と実行点検業務の在り方;現状のある程度定期的に行う目視点検のみならず、比較的大きい地震や豪雨直後の点検を継続して実施し、莫大な被害を防ぐようにしなければならない。また、自動監視となるようなモニタリング技術の開発が望まれる。センサー類を設置し、スーパーコンピューターによる地域ごとに一元管理をICT技術の発展・応用の中でシステム化を図っていく。熟練点検員不足への対策としても有効であり、地盤構造物からの信号のキャッチは被災時の初動体制も迅速となる効果も期待できる。補修・更新における対象構造物の優先順位の決定;地盤構造物の維持管理業務の中で、耐震や耐災への性能を向上するため、防災ハード対策の重要性は常に高く意識する必要がある...
2019.04.27 10:17H27.Ⅲ.1 社会資本ストックを維持管理・更新するに当たり、鋼・コンクリート構造物と比べ地盤構造物特有の課題を列挙説明①自然由来の土材料を主体とした構造物であり、使用材料と施工の良否でその性能には大きなばらつきが生じやすく、不均一性という材料特性上の問題がある。一方鋼・コンクリート構造物はばらつきが少ない。また劣化予測や状態の判断がつけにくくこれまでは維持管理の手法が定まっていなかった。今後は効果的・効率的な維持管理の管理手法の構築とその実行が課題である。②地球温暖化に伴う海面上昇、これに伴い地下水位も上昇することが考えられ、さらに季節変動などもある。地盤構造物は常に自然にさらされており、周辺の地形、地質、気象、地下水の影響を受けやすく、機能低下につながりやすい。例えば河川堤防内部の閉封飽和域による地震時の液状化、表層崩壊、深層崩壊等、豪雨や長雨による浸透水の影響で大...
2019.04.27 09:13H27.Ⅱ.2.2 隣接鉱区では盛土が沈下。原因を2つ、事前に防止するため対策工を1つずつ上げ、概要、設計施工上の留意点。①泥岩のスレーキングによる圧密沈下;泥岩がスレーキングし、粘土化したことにより、盛土の上載荷重により空隙を埋め圧密沈下が発生した。この変状を防止するためには、セメント改良を行い細粒化が起こらないようにする。風化した泥岩はセメントと混ざりにくいため、施工機械の選定に留意する。締固め管理が適切に行われるよう空気間隙率または飽和度で管理することが重要である。施工前にはセメント配合量と締固めの組み合わせを試験施工し、適切な配合となるように計画する。②すべり破壊による沈下;風化泥岩が残った状態で盛土を施工すると、この層が水みちとなり、すべり面が形成される。更に盛り土材も粘性土分が多いものであるため、透水性が悪い。盛土内に地下水が滞留し、不安定な状態となりすべりが...
2019.04.27 09:01H27.Ⅱ.2.2 風力発電所から10ⅿ離れた位置から切土・盛土の道路を計画。設計施工において重要と思われる事項を2つ挙げ概要説明。検討方法、地盤物性値、調査・試験方法を述べよ。(補足)表層はN値5くらいの泥岩、その下はN値50の泥岩があり、安定勾配、盛土途中に湧水が発生している。①段階掘削時のすべり安定性の検討;切土施工時に地山の安定性を考え、逆巻工法による各段掘削が想定される。計画安全率を保てない場合は掘削高さを小さくし地山の補強として鉄筋挿入工、グランドアンカー工で対応する。必要となる物性値は、地山の単位体積重量γ、地山の粘着力c、内部摩擦角φ、標準貫入試験によるN値がもとでの地山の周辺摩擦力である。試験・調査方法はボーリングによるサンプリングを行い、三軸圧縮試験や一面せん断試験を行いc、φを算定する。γは室内での密度試験を行う②切土の全体安定検討;第一層目の地山の物性値(特に粘着力)を計算上現状斜面が滑らないと仮定して...
2019.04.27 08:05H27.Ⅱ.2.1 杭基礎で上げた加害の対応策を説明するとともに対応策の留意点を述べよ今回の杭打設の課題は、杭の支持層がN50の砂礫地盤であること、また杭頭に水平荷重が加わる可能性があることである。よって砂礫層の屈掘進が可能で、なおかつ比較的水平荷重に対して杭力をもつ全周囲ケーシング工法を提案する。本工法を採用するに当たり、砂礫層の礫径を評価し、礫径に合わせたケーシング径を採用する必要がある。また、先端刃先が破損した場合は掘進不可能になり、ケーシングをすべて引き抜く必要があるため刃先の破損に留意する必要がある。杭打設後シルト層よりネガティブフリクションが生じ、杭先端に荷重が加わる可能性があるため、本荷重を考慮した杭の設計を行う必要がある。また、盛土による側方流動が生じるか検討する必要がある。なお、側方流動が生じる可能性がある場合には盛土...
2019.04.27 07:43H27.Ⅱ.2.1 軟弱粘土18ⅿと22ⅿの2地点、その下支持層砂礫N50、地上14階杭施工、隣地に2ⅿの盛土において、留意すべき課題。他の必要な地盤情報と調査の内容。<課題>①砂礫層の層厚の違い;調査1と調査2位置では砂礫層の高低差4m程度が見られる。今回は砂礫層に支持させる計画であるため砂礫層の高さを明確に把握する必要がある。②シルト層の圧密沈下と側方流動;自沈層を含むシルト層であるため、杭打設後にネガティブフリクションが発生する可能性がある。また、盛土によりシルト層の側方流動が生じ、杭頭に水平応力が発生する可能性がある。<必要となる地盤情報及び調査方法>①砂礫層の分布深度および調査方法;砂礫層に確実な根入れを行うために礫の分布深度を把握する必要がある。具体的には自走式ラムサウンディング(調査深度30ⅿ程度まで)の導入により調査1と2間を補完的に調査する。また、本試験機は礫層もある程度貫入...
2019.04.27 05:36H27.Ⅱ.1.4ボイリングについて発生原理及び安定性の評価方法を述べよ。また対策工法を2つ挙げて説明せよ①発生原理;地下水位が高い軟弱砂質地盤の場合、山留壁背面側と掘削側の水頭差が一定以上になると、背面側の地下水が掘削側の地盤に上向きに流れ込みこの水流の圧力によって砂粒がかき回され土砂が浮き上がり地盤が乱される現象安定性の評価方法;Fs=1.5以上であることにより安全を照査するFs=(2 × γ × L)/(γw × hw)Fs;安全率γ ;土砂の水中単位体積重量L;矢板の根入れ長γw;水の単位体積重量hw;水位差②防止対策・地下水位の低下;ボイリングの原因は、掘削内外の水位差が大きいことにある。このためウェルポイント工法などにより地下水位を低下させ水位差をなくす・難透水層の作成;ボイリングの原因は、掘削底下の地盤が透水性があるためである。このため、掘削...
2019.04.27 02:12H27.Ⅱ.1.3新構造物基礎の液状化対策に対して、2種類の対策原理を挙げ、その概要を説明せよ。また適用する際の留意点①サンドコンパクションパイル工法;砂質土系の材料を緩い地盤に打ち込み、締固め効果により地盤の密度を増加させ、液状化を防ぐものである。留意点・材料を打ち込む際の振動・騒音。現在は無振動圧入機会も開発されている・周辺地盤への変位の影響。横方向へ変形が伝達される為、緩衝溝などの設置が必要となる・現地盤の乱れによる沈下や強度低下。原地盤を揺らすことにより緩みや沈下が発生する場合がある。特に注意が必要な場合は、埋め立て地の工事杭がこの層を貫いたとき、バーチカルドレーンの効果で排水が行われ沈下が発生する②深層混合処理工法;一般にセメントと現状土を混合させて固化させ、強度増加作用と過剰間隙水圧の抑制で液状化を防止する。留意点・六価クロムやPH。土壌汚染や植生、河川や...
2019.04.27 01:51H27.Ⅱ.1.2重量式擁壁の常時安定を照査する上で、一般的に使用される3つの照査項目を挙げ、それぞれの項目の概要と必要となる地盤物性値をあげよ。①滑動;重力式擁壁の背面にかかる土圧の水平成分に対し、底面摩擦との釣り合いが保てるか否かの検討項目である。背面土圧や底面の摩擦には、土のせん断強度(粘着力C,内部摩擦角φ)摩擦係数μ=tanφが必要となる。また、土の単位体積重量も必要となる。抵抗力/起動力=1.5以上であれば安定であるとの判断を行う。②転倒;重力式擁壁の全面直下を原点とした場合、背面土圧の水平成分が起動モーメントとしてかかる。逆に背面土の鉛直成分と重力式擁壁の自重が抵抗モーメントとなる。これらのモーメントの合力が、重力式擁壁の有効幅Bの中央部B/3以内に入っていれば安定とみなす。背面土圧に必要な定数はc、φ、γが必要となる③支持;重力式擁壁の自重と背面土圧の鉛直成分が基礎地盤にかかる。...
2019.04.27 01:25H27.Ⅱ.1.1圧密の伴う土の三軸試験には、圧密非排水試験CU試験と圧密排水試験CD試験がある。それぞれの試験の概要と得られる強度定数を説明。地盤の安定検討に適用する留意点<CU試験>①概要と得られる土の強度定数試験の圧密を行い、排水を許さない状態で供試体をせん断する試験ある。得られる強度定数はCcuとφcu、強度増加率mである。 主として粘性土の圧密後強度増加した場合・プレロード工法等で地盤を圧密させて、その後は急速に載荷を行う場合を想定できる。間隙水圧を測定する場合にはCU試験を行ってC,φが求まり、過剰間隙水圧の消散を考慮した各種解析に利用されている②地盤の安定性検討に適用する場合の留意点原位置の地盤の状況に近い条件に併せて試験を行う必要があるいずれの定数も圧密完了後の地盤定数であるため、盛土及び自然地盤が圧密を完了しているかどうかを確認する必要がある。また室内試験は等方圧密することが多いので、現地盤のせん断強度を...