①泥岩のスレーキングによる圧密沈下;泥岩がスレーキングし、粘土化したことにより、盛土の上載荷重により空隙を埋め圧密沈下が発生した。
この変状を防止するためには、セメント改良を行い細粒化が起こらないようにする。風化した泥岩はセメントと混ざりにくいため、施工機械の選定に留意する。締固め管理が適切に行われるよう空気間隙率または飽和度で管理することが重要である。施工前にはセメント配合量と締固めの組み合わせを試験施工し、適切な配合となるように計画する。
②すべり破壊による沈下;風化泥岩が残った状態で盛土を施工すると、この層が水みちとなり、すべり面が形成される。更に盛り土材も粘性土分が多いものであるため、透水性が悪い。盛土内に地下水が滞留し、不安定な状態となりすべりが助長される。
この変状を防止するためには、地山に水抜きボーリング、盛土内に排水層を施工する。この時、地山と盛り土の接合をよくするために段切り施工が望ましい。留意点は水抜き工を実施しても、安定計算上は5%程度の向上までとし、盛土勾配を決定する。また、今後の維持管理がしやすいように管径や材質を設置する。
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