2019.04.14 06:0329.Ⅲ.2 自然災害において厳しい財源化の中、地盤に関する防災・減災について、社会資本整備を進めるに当たっての課題。自然災害の災害誘因・地形地質の自然誘因・土地利用や既存施設の社会誘因の観点から自然災害の災害誘因・地形地質の自然誘因・土地利用や既存施設の社会誘因の観点からそれぞれ1つずつ記述せよ。また、対応策、留意点、取り組むべき技術課題をハードの面とソフトの面から答えよ。①自然災害の災害誘因<課題>自然災害などの災害誘因;わが国では、地球温暖化に伴う機構変動により台風や豪雨が増加しており、また火山活動も活発化している。更に従来の地震に加え、南海トラフ地震や首都圏直下型地震の発生が切迫しており、巨大災害の発生が懸念されている想定を超える災害などが起こる状況下で、厳しい財源のなか、安全・安心な社会資本整備を進めていくことが課題である。<対応策>ハード対策として比較的頻度の高い災害(堤防嵩上げや砂防堰堤整備、アンカー工や地...
2019.04.13 22:1629.Ⅲ.1.1 地盤構造物の維持管理。生産性向上を図るための技術的課題(調査・設計・施工・検査・維持管理・更新)から3つ挙げよ我が国では高度成長期以降に急速に整備された社会資本が一斉に老朽化することが懸念されており、兼山正の確保が求められている。一方建設業就業者数減少、人口減少、少子高齢化による建設段階での生産性向上が必要とさている。上記背景を踏まえ、地盤構造物の維持管理、生産性向上を図るための技術的課題(調査・設計・施工・検査・維持管理・更新)から3つ挙げよ。また、その対応策と効果および留意点。①熟練技術者の技術継承(調査段階);人口減少や少子高齢化による建設業有業者数も減少する中で、熟練世代の技術者・技能者が順次退職していくことになる。調査において地域の地質・地盤を熟知した熟練技術者の技術・技能の継承が課題である。⇒行政のみで財政確保・計画策定・維持管理等の運営を見直して...
2019.04.13 20:4929.Ⅱ.2.2工事完了後幹線道路切土法面にて変状。豪雨後2段高さ10ⅿ変状。恒久対策に必要な地盤調査の提案、得られる情報恒久対策として、アンカー工、鉄筋挿入工を想定する。恒久対策の立案には、崩壊規模、地山の強度、状態、地下水の高さを把握する必要がある。よって小段部、法肩より上方部で以下の調査を行う。・ボーリング調査;地下水位、地質構造・標準貫入試験;N値・弾性波探査;緩みゾーンの把握
2019.04.13 14:1129.Ⅱ.2.2工事完了後切土法面にて豪雨後変状。2段切土、モルタル吹付部高さ10ⅿ変状。道路機能への影響が大きい崩壊形態を3つ挙げ要因として考えられる地盤条件を説明せよ。①表層崩壊;切土法面防護工がモルタル吹付であることから、地山は岩盤斜面であったと想定される。特に変状確認範囲は風化が進行していた岩盤であり、この個所の表層崩壊が想定される。②地すべり;下段の法面の途中に変状が確認されており、これにより下部は基岩盤であると想定される。そのため、地質構造が流れ岩盤であった場合、背後地からの地すべりの発生が想定される③深層崩壊;風化が下段のり面の法尻付近まで進行した場合、豪雨や地震などにより、下段法面の法尻まで及ぶ深層崩壊が想定される。
2019.04.07 10:5029.Ⅱ.2.2工事完了後切土法面にて豪雨後変状。安全と交通機能の早期確保の観点から緊急に行うべき対応と留意点を説明せよ。<対応策>①対応方針の検討;関係者の連絡を行い、管理基準、監視体制の構築。交通の安全確保を最優先に考え、危険性の把握と応急対策の実施について検討する。②応急対応;切土法面側の1車線を通行規制するとともに雨水などの侵入を防ぐために変状確認範囲をシートで覆う。更に万一法面が崩壊した場合、道路通行に影響を与えないように仮設防護柵を設置する。③現地踏査;現地調査を行い、変状確認範囲外のモルタル吹付のクラック、周辺地形の変状状況、湧水状況、集水地の確認、当該地が地滑り地形かどうかなどを確認する。また、変状確認範囲の法肩には地盤伸縮計を設置し、のり面の動態観測を行う。地盤伸縮計には警報器や転倒装置と連動させる。<留意点>シート保護はのり肩部...
2019.04.07 08:4629.Ⅱ.2.1跨線橋に15ⅿの杭基礎橋台。背面は9ⅿの盛土で3ⅿの軟弱砂質土、12ⅿの軟弱粘性土の構成。先に挙げた対策工を2種類挙げ工法概要及び設計・施工上の得失について述べよ①圧密促進工法;完成時の盛土を施工する前に、仮盛土プレロードにより所定の圧密状態になるように圧密促進を行う。この際、砕石等による杭を格子状に構築するバーチカルドレーン工法を併用することにより、間隙水の排水が促進され、圧密時間を短縮することができる。設計においては地層が輻輳する場合、想定していた圧密量や時間に誤差が生じてしまう。施工においては特殊な施工機械等が不要で施工性に優れる②地盤改良;緩い砂質土層と粘性土層をセメント系固化材と原位置で攪拌混合し固化させることで地盤改良し、地盤の強度・剛性を高める。粘土層が10ⅿと深いため、深層混合処理工法が有効であると考える。設計においては、使用するセメント系固化材で所要の発現強度が得られるか不明確である。腐植土等...
2019.04.07 08:2529.Ⅱ.2.1跨線橋に15ⅿの杭基礎橋台。背面は9ⅿの盛土で3ⅿの軟弱砂質土、12ⅿの軟弱粘性土の構成。橋台及び周辺に生じる可能性のある変状、照査方法。必要な物性値、試験方法を述べよ。①地盤沈下;橋台背面の盛土構築により、軟弱砂質土に即時沈下が生じる可能性がある。また、軟弱粘性土において圧密沈下が発生する可能性がある<物性値・調査試験方法>;圧密沈下に対してはCU試験や間隙水圧試験により粘性土の圧密状況を把握する。e-logP曲線により圧密量や圧密時間を把握する②橋台杭の変状;軟弱な粘性土の圧密沈下に伴い、橋台杭の周面に下向きの応力が発生するネガティブフリクションにより、杭に座屈が生じる可能性がある。<物性値・調査試験方法>;粘土層の側方移動についてはIc値により側方流動の状態を把握する。Ic値は単位体積重量γ、盛土高h、粘着力cの係数よりきまる。③橋台の側方移動;粘土層が軟弱なため、橋台背面盛土が偏荷重とな...
2019.04.07 07:1529.Ⅱ.1.4構造物の側面に作用する静止土圧・主働土圧・受働土圧の説明をせよ。また想定される構造物を踏まえつつ、土圧がどのように設計において用いられるか説明せよ①静止土圧;壁に変位が生じないときに壁面に作用する土圧のことである。地盤内のU型擁壁やボックスカルバート等のように両側から対象に土圧が作用しほとんど変位が生じない場合に用いられる②主働土圧;構造物が前面に移動する際に発生する土圧である。土留め構造物の背面土塊がすべり面に沿ってずり落ちる際の土圧で最小の土圧である重力式などの擁壁の設計では安定計算(滑動・転倒・支持の照査)における水平・鉛直荷重の算定に用いられる③受働土圧;構造物が背面側に移動する際に発生する土圧である。土留め構造物の背面の土圧が持ち上げられるような状態で生じる土圧である。最大の土圧である。土留めの安定検討では掘削側地盤の根入れ部の受働側圧の算定に用いる
2019.04.07 07:1529.Ⅱ.1.3盤ぶくれの発生メカニズムを説明せよ。また盤ぶくれ防止策3つ挙げ、概要と適用における留意点を説明せよ。<盤ぶくれのメカニズム>地下水位が高い地盤での土留め工において、掘削底面が不透水層(粘性土層)であり、その直下に透水のよい被圧帯水層(砂質土層等)が存在する場合に発生する可能性がある。掘削を進めるに従い、掘削底面の難透水層の土塊質量が小さくなる。下方に存在する砂質土層の間隙水圧が難透水層の土塊質量を上回ること(被圧水による上向きの揚圧力が上回ること)で、掘削底面が隆起し、最終的には掘削地盤が突き破られボイリング状の破壊が生じる。<防止対策と適用の留意点>①地下水の低下;ディープウェル工法により、地下水を低下させ難透水に作用する揚圧力を低減させる。適用にあたっては周辺井戸に渇水・水位低下等の影響がないか留意する。また周辺地盤に沈下が生じる恐れ...
2019.04.07 06:2729.Ⅱ.1.2砂質地盤における液状化発生のメカニズムを説明せよ。標準貫入試験及び室内土質試験により簡易に判定する方法を説明せよ<液状化発生のメカニズム>砂質地盤は土粒子の摩擦によって地盤の安定を保っている。飽和した緩い砂質地盤において、地震などにより繰り返しせん断が発生した場合、負のダイレイタンシーが間隙水圧に転化されることによって地盤の有効応力が低下し、強度や支持力が完全にあるいは部分的に失われる現象である。<簡易に測定する方法>以下の3つの条件に全て該当する場合、地震時に液状化が生じる可能性がある①地下水位が地表面から10ⅿ以内にあり、かつ地表面から20ⅿ以内の深さに存在する飽和土層②細粒分含有率Fcが35%以内の土層、またはFcが35%を超えても塑性指数Ipが15以下の土層③平均粒径D50 が10㎜以下でかつ10%粒径D10が1㎜以下である土層ま...