29.Ⅱ.2.2工事完了後切土法面にて豪雨後変状。安全と交通機能の早期確保の観点から緊急に行うべき対応と留意点を説明せよ。

<対応策>

①対応方針の検討;関係者の連絡を行い、管理基準、監視体制の構築。交通の安全確保を最優先に考え、危険性の把握と応急対策の実施について検討する。

②応急対応;切土法面側の1車線を通行規制するとともに雨水などの侵入を防ぐために変状確認範囲をシートで覆う。更に万一法面が崩壊した場合、道路通行に影響を与えないように仮設防護柵を設置する。

③現地踏査;現地調査を行い、変状確認範囲外のモルタル吹付のクラック、周辺地形の変状状況、湧水状況、集水地の確認、当該地が地滑り地形かどうかなどを確認する。また、変状確認範囲の法肩には地盤伸縮計を設置し、のり面の動態観測を行う。地盤伸縮計には警報器や転倒装置と連動させる。


<留意点>

シート保護はのり肩部を土棒によりしっかりと固定し、雨水などが侵入しないようにする。また仮設防護柵は恒久対策が完了後速やかに撤去できる構造とすることが望ましい。

 動態観測では、のり面変位量や降雨量をリアルタイムに観測し、観測値が危険値に達した場合は、直ちに道路の交通規制を行うとともに、必要に応じて周辺住民に対しても発令する。

緊急時で地盤情報が少ないうちは、通常よりも厳しい管理基準を設ける。


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