土木構造物の耐震性能の照査で考慮する地震動として、構造物の供用期間内に1~2度発生する確率を有する地震動、及び陸地近傍で発生する大規模なプレート境界地震や直下型地震による地震動のように、供用期間中に発生する確率は低いが大きな強度をもつ地震動の2段階を考慮するものとし、前者をレベル1地震動、後者をレベル2地震動と位置付けている。
①レベル1地震動に対する耐震性能
全ての構造物を対象とし、損傷を発生させないことを原則とする。このため、地震時の動的応答が弾性限界を超えないものとする
②レベル2地震動に対する耐震性能
重要な構造物及び早期復旧が必要な構造物は、損傷が発生したり塑性変形が残留しても、地震後、比較的に復旧可能であることを原則とする。このため、構造物の最大の地震応答が許容される塑性変形または極限耐力の限界を超えないものとする。
上記以外の構造物は、損傷して修復不可となっても、構造物全体系が崩壊しないことを原則とする。このため地震応答が終局の変形を超えないものとする。
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