15.Ⅰ.2.5.2 地盤改良を用いた側方流動対策を2つ挙げ、それぞれ概要と 設計・施工上の留意点を述べよ。

①深層混合処理工法

 粉末状もしくは水と混合したスラリー上の固化材と地盤とを攪拌混合して、改良体を造成する工法である。

 設計では改良体強度と改良率の組み合わせを決めることとなる。強度を上げることにより改 良率を小さくすることが可能となるが、改良体間隔を大きくすると改良体間をすり抜けるようなすべりが生じることとなるので、その配置に関しては十分な検討が必要である。

 施工ではあらかじめ現地の土を使った配合試験及び試験施工を行って、必要強度が得られることを確認する。

②バーチカルドレーン+プレロード工法

 粘性土地盤中にドレーン材を打設して圧密排水距離を短くし、圧密を促進させる」工法である。圧密を促進させるために地表面にサンドマットを設置し、取り付け盛土を利用したプレロード載荷を併用する。

 設計においては、目標となる地盤の粘着力cが工期内に得られるようにドレーン材の間隔とプレロード量を設定する必要がある。また、プレロード量の設定にあたってはプレロード荷重により軟弱粘性土地盤内にすべり破壊が生じないかどうかの検討も必要である。

 施工にあたっては、地盤内に沈下計を設置して、プレロード量と沈下量との相関を示す沈下曲線により圧密の進行具合を管理する必要がある。必要な強度が得られたかどうかの判定にあたっては、チェックボーリングを行って強度の確認を行う。

 

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