16.Ⅰ.2.5.2 浚渫粘土の埋め立て地造成計画立案の為に必要な調査・試験の内容と結果の利用法について述べよ。

<検討事項>

①覆土を行う際の重機のトラフィカビリティに対する検討

②造成を行う際のすべり破壊に対する検討

③造成を行うことによる圧密沈下の検討

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①については、使用可能な重機を選定する必要があるが、対象地盤が歩行できる程度の地盤であることから、ポータブルコーン貫入試験を実施する。この試験から得られる対象地盤のコーン指数によって、走行可能な重機の選定、あるいは尚早処理の必要性が判断される

②については造成による埋立地盤の円弧すべりが懸念され、その検討を行うことから、埋立地盤と沖積粘性土のせん断試験を実施する。これらの地盤はせん断強度が低く、圧密の進行による強度増加を考慮する必要があると考えられるので、圧密非排水三軸圧縮試験を行って、非排水強度Suと強度増加率Su/Pを求める。盛土に対する円弧すべり解析では、これらの値と盛土荷重及び圧密度から、各施工ステップにおける強度増加を考慮したせん断強度を用いる

③については圧密の進行による沈下を考慮した覆土高さとする必要があることから、埋立地盤と沖積粘土層の圧密試験を行う。この圧密試験結果を用いて、覆土による圧密沈下量と圧密に要する時間を算定する。また、圧密促進工法を圧密時間の短縮を目的として実施する場合には、圧密試験から得られる圧密係数を圧密促進工法の設計に用いる。

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