16.Ⅰ.2.3.1 補強土壁の基本的メカニズムを説明し、設計に当たって検討・照査項目の内容を述べよ

①補強土工法とは、曲げ剛性が小さい土以外の補強材を盛土や地山内に配置し、斜面の安定化や土圧の軽減を図る工法である。

・盛土施工や斜面掘削により、土塊がせん断変形して破壊に近づこうとする

・盛土や地山に配置された補強材が、土塊内部の歪増加を拘束する

・補強土に発生した引張力はすべり面の角度に応じて減少させる

補強材によりすべり面のせん断力は減少し、せん断抵抗は増加するため、土塊の変形は減少し安定性が増加する。

設計に当たっては下記を検討する

・内的安定検討

補強材がせん断力で破断しないかどうか、あるいは引き抜けないかどうかを検討する。この検討より補強材の長さ、間隔を決定sる

・外的安定検討

補強領域を剛体と考え、作用する外力に対し滑動、転倒などの安定性を照査する。外的に不不安定な場合は、補強材の長さを延長させ、所定の安全率を得られる補強領域の幅を決定する。

・支持力の安全検討

支持地盤の安定検討は、支持地盤の圧密沈下、不同沈下の有無、あるいは液状化地盤の有無など支持地盤が問題ないかどうかを照査する

・円弧すべりの検討

補強土領域及び領域外山全体の円弧すべりに対し、補強土領域の中を通る円弧と領域外を通る最も危険な円弧すべりの位置での安定性を検討する


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