22.Ⅰ.2.2 山留計画において課題となる検討項目3つ。概要と地盤調査・試験項目を述べよ

①ボイリング;根切底面が砂質土の場合、山留背面と底面の水位差が大きくなるとボイリングが発生する。

検討方法として、山留壁掘削底での上向きの揚力と自重との釣り合い式により検討する。

②ヒービング;土留め背面と底面の差を大きくすると、軟弱粘土の側方移動によってヒービングが発生する。

検討方法として、以下の式がある

Nb=γt×H/C ≦ 3.14

Nb;安定数が3.14以下でヒービングの可能性が低い

γt;背面地盤の単位体積重量

H;掘削深さ

C;粘着力(底面付近の地盤)

③盤ぶくれ;根切り底面が粘性土の場合、下位層の被圧水頭の揚力によって底盤が腫れ上がる可能性がある

検討方法として、以下の式により被圧水頭と自重のつり合いを考える

F=w/U=γt×h/(γw×hw)

γt;底盤下の単位体積重量

h;難透水層の層厚

γw;水の単位体積重量

hw;被圧水頭

必要な調査、試験を以下に示す

①ボーリング調査、標準貫入試験

地層構成、地下水位、軟弱層の把握

②湿潤密度試験、三軸圧縮試験、一軸圧縮試験

単位体積重量、ヒービングの検討にはCを求める。なお、底面地盤が攪乱による強度低下が見込まれる場合には、一軸圧縮試験により、鋭敏比を求めることも重要である。






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