23.Ⅰ.3.2 延長20㎞河川堤防の耐震診断を効果的に実施する。3段階で実施の項目、検討の内容及び注意点

①初期段階;文献調査による検討

調査項目;既往の設計資料、文献資料、現地踏査

検討内容と留意点;過去の地震履歴、既存ボーリング調査資料(N値や土質分類D50、Fc)など地震・地盤物性に関わる資料を基に騎乗による検討を行う。特に堤防全長にわたる過去の液状化履歴、地質構成や耐震上の問題点を把握することが重要である。

②第2段階簡便法による、すべり検討と液状化判定

調査項目;ボーリング調査、標準貫入試験、室内試験(粒度試験、物理試験、力学試験)地下水位観測

検討内容と留意点;①で得られた耐震上の問題点または液状化懸念がある範囲を重点的に、N値による液状化簡易判定を行い、所要の安全率を確保されるか照査する。この時液状化すると判定された土層のせん断強度はFL値に応じて低減を図ることが必要となる。

③第3段階;動的FEM解析(有効応力)による検討

調査項目;PS検層、動的変形試験、繰り返し三軸圧縮試験

検討内容と問題点;②の検討ですべり破壊すると判定された断面、全延長を通して重点的な箇所、ならびに最も標準的な断面など詳細に検討すべき断面に対し動的FEM解析を行う。

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