本復旧後に必要なモニタリングは以下のものが挙げられる。
①地中移動量の観測
地中移動量観測は、抑止工により、斜面安定度が確保されているかの確認を行うために実施する。方法としては、孔内傾斜計を利用することができる。
課題は本復旧までの変動が大きい場合には、孔内傾斜計が破断し計測不能となる場合が考えられる
②斜面左側への拡大有無の監視
斜面左側は谷地形を呈しており、崩壊が拡大することが懸念される。したがって、本復旧後にも監視が必要であると考えられる。監視方法としては地表探査及び地表伸縮計により可能である。
課題は地表伸縮計は頭部となる位置に的確に設置する必要があり、設置場所が崩壊ブロック内や外となっている場合には、変動状況を捉えることができない。そのため地形状況から設置位置を的確に判断する技術力が必要となる
③抑止工の有用性の監視
抑止工は力で斜面安定性を保っていることから、永久的なものでなく、時間経過とともに機能が低下するという課題がある。特にアンカー工では斜面変状状況の影響やアンカー工そのものの機能から、完成後に抑止力の低下等が見られるため、継続的に監視を行う必要がある。
そのため、監視方法としてはアンカー工頭部に設置するロードセルの荷重計やリフトオフ試験がある。
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