<緊急措置のための調査計画>
①斜面の地形・地質状況及び崩壊頭部、側部の位置を把握する
②斜面の変動状況の把握
③斜面に向かって、左斜面上方への崩壊拡大の有無
これらを把握するために、まず地表踏査を実施し、崩壊頭部、側部の位置、地形・地質状況をとらまえ、崩壊の素因・誘因を検討する。また、この結果を受けて、応急復旧にむけた調査計画を検討する。
次に変状状況を把握することを目的として、斜面に向かって右側の崩壊頭部に地表伸縮計を設置する。また、斜面左側への拡大が懸念されることから、この場所にも地表観測計を設置する。
<応急復旧のための調査計画>
応急復旧では、崩壊土砂を取り除き、仮設矢板を設置し、道路をいち早く復旧させる必要がある。
しかし、斜面下方に人家が存在することから、変動状況を的確に捉える必要がある。そのためには崩壊のすべり面位置を把握し、地中移動量観測を実施する必要がある。
調査方法としてはボーリング調査を崩壊中央部の横断測線上で頭部付近、中央部、末端部の3か所で実施し、併せて孔内傾斜計等を設置し、地中移動量観測を行うこととする。ボーリング調査の深度は、崩壊幅から推定して、深度15~20ⅿを計画する。
また、前述の地表伸縮計及び孔内傾斜計を合わせて斜面監視体制を整備し、復旧作業員や周辺住民の避難体制を確立しておく必要がある。
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