24.Ⅰ.4.2 液状化対策工法の原理と工法の概要、特徴

①深層混合法

原理;土粒子間の結合力を高める

概略;結合力が弱い土質を、固化材などで固結させ結合力を高め、地震時に抵抗する地盤を構築する方法。

特徴;効果確実で実績・経済性が高いが固化材の効果確認や六価クロム溶出確認等の環境への配慮が必要

②サンドコンパクションパイル工法(締固め工法)

原理;土の密度を高める

概略;緩い地盤中に強固に締固めた砂杭を地中に造成して地盤を改良する工法で、粘性土地盤では複合地盤を形成し、せん断抵抗力を増すとともに砂杭の透水性の高さが沈下を早期に安定させ圧密沈下量を低減させる。砂質土地盤では原地盤の相対密度を高め、せん断強度を増加させる。

特徴;効果確実で実績高いが、打設時の振動などで環境負荷が大きい他、排水時間に時間がかかるため、時間に余裕がある場合に使用する。

砂質土、粘性土をはじめ有機質土等さまざまな地盤に適用が可能である

③グラベルドレーン工法(排水工法)

原理;間隙水圧の上昇を抑制

概略;盤中に砕石柱を打ち込み、地震時に発生する過剰間隙水を速やかに排水することによって、液状化を防止する工法。間隙水圧消散工法、あるいは砕石パイル工法とも言う。

特徴;実績高く経済性も高いが、効果確認に配慮が必要な他、挿入時のドレーン材切断に注意が必要。施工する際の騒音が小さいため、都市部でも使用しやすい。施工に伴う地盤変形も少ない。

④ディープウェル工法

原理;地下水位低下により液状化層を減少させる。

概略;250~600mm程度の井戸を掘り、地下水位の高低差により井戸内に地下水を集め、水中ポンプで強制排水する方法。集水を、重力により行うので、重力排水工法ともいいます。

地下水位低下により液状化層増の他、有効応力が増加し下位層の地盤強度が大きくなる。

特徴;効果確実で実績高いが、維持管理費が高く、粘性地盤がある場合は圧密沈下等に配慮が必要。

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