<調査段階>
改善策;地盤構造物の調査の品質向上のためには、地中の劣化状況を把握できる新しい地盤調査技術が必要である。具体的には非破壊で地中の劣化を把握できる低コストな原位置調査技術を開発する。
効果;地中劣化の把握により、危険個所を正確に予測できるようになる。また経年劣化がわかるので災害対策や維持管理では長寿命化を図ることができる
留意点;周辺地盤や地盤構造物のデータベース化を合わせて行う。具体的には建設時、点検時、災害時記録の情報を蓄積しデータベース化する。このDBを活用することで調査制度が向上する。また、新技術は採用されにくいので、新しい契約方式を導入する。具体的には次の受注時に有利になるや工事評価の加算などのインセンティブ発注する
<設計段階>
改善策;設計において品質向上させるためには、耐震設計手法の高度化が欠かせない。具体的には最新知見や従来から開発してきた動的解析手法を積極的に導入し性能照査を行う
CIMの導入により精度向上を図る
効果;耐震設計の高度化により、大規模地震の過剰スペックが合理化され、建設コストが縮減できる
留意点;動的解析ではパラメータや構成則が複雑であり、設計者判断となるので注意が必要である。特に結果の妥当性判断は重要で、経験が必要となる。類似事例との比較も有効である
<施工段階>
改善策;ICTを活用した品質管理。トータルステーションやGPS等を用いて回転回数、敷き均し厚さ、ダンプの運転回数などのDB化するとともに動態観測が重要である。
効果;品質管理、精度の向上
留意点;システム管理人材の育成、システム導入時のコストがかかる
動的観測の計測の配置には経験を必要とするので若手技術者への技術伝承としての現場講習会等を実施しナレッジマネジメントを実践する。
最後になるが財政難での品質向上には選択と集中が重要である。
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