①サンドコンパクションパイル
原理;緩い砂地盤内に振動を用いて砂を圧入し、直径が大きく圧縮された砂杭を造成して地盤の密度向上を図る地盤改良工。
設計上の留意点;本工法の改良効果は、調査ボーリングによるN値で確認されることが多い。現地盤に細砂が多いと、設計で期待したほど改良効果(N値)が上がらないことがある。本来、細粒分が多い地盤は液状化に対する抵抗が大きい為、設計の段階で細粒分率の影響を予測・検討しておく必要がある。
施工上の留意点;本工法は砂杭造成時に振動を与え、あらに圧入するため、施工時の地盤振動や側方変位が発生する。したがって、周辺構造物の影響に留意する必要がある。
②深層混合処理工法
原理;固結材と現地盤を攪拌混合し、地盤を固結させることによって、砂質土の液状化抵抗を増加させる工法である。
設計上の留意点;設計外力のうち、地震時慣性力と側方地盤からの土圧・水圧の設定をするうえで、周辺地盤の液状化の効果をいかに取り入れるかが重要となる。特に液状化には至らないが、過剰間隙水圧が発生する場合の土圧・水圧については十分留意する必要がある。
施工上の留意点;砂地盤では軟弱粘土と比較して地盤が硬いために、施工機械の貫入能力が必要となる。液状化対象層のN値が10以下であれば問題ないが、それ以上である場合は施工機械の選定に十分留意する必要がある。
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