19.Ⅰ.5.2 切土による道路計画。のり面工勾配の選定。(現地山はローム・砂質土・軟岩からなる)ローム層と砂質土層の境目に湧水あり。各層での適する工法は?

施工地点の地層はローム・砂質土・軟岩と輻輳することから、土層ごとにのり面工の仕様を設定することとする。

①ローム層部;浸食に対する抵抗が弱く、含水によってせん断強度が急変する特性を有しているため、植生工によるのり面工を行うこととする。また植生工の定着しにくいのり肩はラウンディング(丸みをつける)を行うことで植生を安定させるとともに、崩壊を防止する

②砂質土層部;現地踏査の結果、ローム層と差七土層との境界付近で湧水が確認されていることからコンクリートブロック枠工とし、枠内には良質土による埋め戻しを行い植生で保護する。水抜きボーリング工による排水工を併用する。ただし、湧水量が多い場合には、枠内を石張りなどで被覆などして土砂の流出を防止する。

③軟岩部;軟岩部についてはモルタル吹付工を採用した場合には、上部の砂質土層と同様に湧水の可能背もあるため、湧水個所の洗堀及び冬季の凍結によるひび割れが懸念される。そのため表面付近の風化を防止する目的で、砂質土層と同様にコンクリートブロック枠工と植生工を組み合わせた工法を選定する。なお、コンクリート枠の背面には排水層を設けるものとする。

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