14.Ⅰ.2.7.3 荷重が偏心傾斜する場合と傾斜地盤・多層地盤における直接基礎の支持力について説明せよ

①荷重が偏心傾斜する場合の直接基礎の支持力

荷重が偏心傾斜する場合の直接基礎の支持力は、偏心に伴う有効載荷面積や傾斜に伴う補正を行って支持力を低減する必要がある。ここで、荷重が偏心する場合の地盤反力度分布はもはや三角形ではなく、実験の結果によると、荷重の作用点を中心とする仮想の基礎幅に対し長方形分布としていると考えてよい。

 また、荷重が傾斜する場合の補正については、これまでの研究成果により支持力係数の補正係数や荷重の傾斜を考慮して拡張した支持力係数が提案されているので、これらを用いて支持力を推定するとよい。

 なお平板載荷試験の結果を用いて荷重が偏心傾斜する場合の支持力を求める場合には、偏心傾斜のない試験結果をそのまま用いることができないため、試験結果を支持力公式にあてはめてcやφを推定し、これを用いて支持力を推定するとよい

②傾斜地盤、多層地盤における直接基礎の支持力

 傾斜地盤や多層地盤における直接基礎の支持力を推定する際には、せん断面の仮定が最も重要となり、最も小さい抵抗力を発揮しうるせん断面を仮定して維持力を推定しなければならない。この際のせん断面の仮定にあたっては、種種の方法が提案されているが、簡易な方法としては、条件によっては円弧すべりも実験と近似した支持力を得ることができる。詳細を検討する際にはFEM解析によることが望ましい。

0コメント

  • 1000 / 1000