14.Ⅰ.2.6.3 ‐50ⅿ支持層の位置で支持層の傾斜が予想される場合、適切と考える基礎形式と施工方法を挙げ、選定理由と施工上の留意点について説明せよ

この場合、横抵抗力が弱くかつ周辺摩擦力が大きいと予想される地盤に、長尺の基礎体を施工することになる。そのため剛性が高く支持力が大きい基礎が適する。その種類として、地中連続壁基礎またはオープンケーソン基礎が候補に挙げられるが、ここでは地中連続壁基礎を選定する。

①選定の理由

・沈設ケーソンの場合、軟弱層の上に1ロット目を構築する際には不安定で傾斜する可能性がある

・50ⅿ以上の深さにケーソン沈設する際の周辺摩擦力が大きく、上載荷重または反力アンカーの必要性が予想される。

②地中連続壁基礎施工時の留意点

 施工時の垂直精度が十分確保されるとともに、曲がり修正装置のある掘削機種を使用する。掘削中は安定液管理を精密に行い、溝壁崩壊のないようにする。鉄筋かご建込前には、溝底スライム除去を入念に実施する。また施工エレメント継ぎ手部のスライム除去も十分に実施する。

 コンクリート打設時には、トレミー管先端が常にコンクリートの中に1.5ⅿ以上あるように、コンクリートの立ち上がり面とトレミー管の先端位置の関係を事前に明確に定め、施工時の管理項目の1つとする。基礎コンクリートは計画高さより50㎝以上まで上に打設し、硬化後に上部の劣化したコンクリートを除去する。

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