15.Ⅰ.2.10.2 地盤の液状化の影響を踏まえて、耐震設計上、土質定数等を低減させる場合、低減係数(低減率)の設定に影響する項目を3つ挙げ述べよ

①現地盤からの深度

 深くなるほど地震の振動数が減少する事、10ⅿより深い位置にある土層で完全に液状化した事例が少ないことを考慮して、道路橋示方書ではFL、Rが同じ場合でも

0m~10mと10m~20mでは低減係数DEの値を変えることとしている

②動的せん断強度R

 動的せん断強度とは、地盤が液状化に対抗する力のことで、N値、粒度などから算出した繰り返し三軸強度比RLと地震動特性による補正係数CwよりR=Cw×RLで算出する。FL値が同じだけあってもRが大きければ、小さい場合と比べて地盤反力の低下の程度は低くなる。道路橋示方書ではR≦0.3と0.3<Rで低減係数DEの値を変えることにしている。

③影響下に対する抵抗率FL

 FLは地層が有する動的せん断強度比Rと地層に作用する動的せん断強度比LによってFL=R/Lで定義され、FLが1.0以下の土層については液状化するとみなす。道路橋示方書では

 FL≦1/3

 1/3<FL≦2/3

 2/3<FL≦1

で低減係数DLの値を変えることとしている。



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