16.Ⅰ.2.8.2 GL-20m中間砂層を支持層とする場合、設計に当たっての留意点及び杭の支持力、沈下の算定に関する考え方を説明せよ

厚さ5ⅿの中間層を支持層とする場合、設計上、杭先端の支持力と沈下に対して留意する必要がある。

通常、場所打ち杭の杭先端の極限支持力は、N値30以上の場合、地盤のquに関わらず3000kN/㎡とされる。しかし、今回の中間層の場合、杭の根入れを1D程度と考えると、支持層の厚さとしては3m~4mと薄く、支持層が十分に確保できる場合の極限支持力度をそのまま適用するのは危険側である。大阪地盤を対象としたもので、地盤のquと有効層厚の比(杭下端からの支持層厚/杭径)から補正係数を求め、極限支持力を低減する方法が提案されている。

 沈下に関しては、一般的な支持杭の場合、杭先端地盤の弾性沈下量と杭体の収縮量の和からなる弾性沈下量より沈下量が求められる。当該地盤では、中間支持層以深に脆弱な粘性土層が15ⅿ存在するため、上部荷重による圧密沈下量を検討する必要がある。杭群を一体として取り扱い、支持層以深での荷重分散を考慮し、圧密沈下量を検討する。中間支持層の摩擦が十分期待できる場合はその層も含めて荷重の分散を考える。

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