今回の開削工事に採用する山留工法として、地中柱列式連続壁工法SMW工法を選定する。
(概要)多軸混練りオーガー機で原地盤を削孔し、その先端よりセメントスリラーを吐出して削孔混練りを行い、芯材となるH鋼を挿入しセメントの連続壁を構築する。
(選定理由)今回の対象地盤の留意点は以下のとおりであり、止水性が高く、高剛性であるSMW工法を選択した
・掘削延長が5㎞と大規模である
・地盤はN値1の脆弱な粘性土層で、下部砂質土の地下水位が高い
・市街地での工事であることから、地下水位低下工法が採用できない
・山留壁の変形を小さくして、周辺への影響の小さい工法を選定する必要がある
(必要な試験・調査)
掘削区間が長い事から、第二粘性土層の不陸の確認として、追加ボーリングのほか室内土質試験が必要である。また、第二粘性土層が期待できない場合、薬液注入などの補助工法が必要になる可能性があるため、第一砂層の透水試験が必要である。
さらに、ソイルセメントの品質確保のため、第一粘性土層に腐植土などの有機質土がないか室内土質試験を実施するほか、力学試験を実施して強度特性を把握する必要がある
0コメント