16.Ⅰ.2.2.1 切土のり面の維持管理を行うには建設時の情報を確実に維持管理に引き継ぐ必要がある。建設から維持管理に引き継ぐべき情報を3つ以上挙げよ。

①ボーリング調査結果と切土のり面に現れた地質情報

②切土期間中の湧水に関する情報

③切土の計測データ

④施工時に発生したすべり崩壊の情報

<説明>

①は地質に関する情報である。切土のり面上に現れる地質から地層の走行や傾斜、地質の分布などの情報が得られるが、のり面成形直後にはラス網の設置やコンクリート施工が行われる為見えなくなる。スケッチや写真などで記録に残ししておく

②は切土時に発生した湧水の情報である。完成時には最も標高の低いところからの湧水しか出てこなくても、施工時には各掘削段階に応じて湧水箇所が変化する場合がある。これら施工時お湧水箇所は水みちであり、大雨の時などはそのような個所から出水することもあり得ることから、湧水に関するデータを引き継ぐ必要がある。

③は切土時に行われた動態観測データである。切土斜面にて発生するすべり破壊は切土時にすでにその兆候が現れていることもあり、連続性があるデータでないと意味がないため、このようなデータも引き継ぐ

④は切土時にすべり破壊が発生した場所で対策を実施した個所があれば、その対策工が引き続き機能を維持していることを確認する必要があるため、すべり破壊が生じた原因や検討内容について引き継ぐ必要がある。


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