孔内水平試験及びPS検層結果から求まるものは、原位置での調査結果であり、地中の応力状態を考慮した値で精度としては高い。しかし、PS検層結果は、弾性波を用いたもので低ひずみ状態の結果であることから、動的な土質性状を評価するのに適するものである。また、一軸圧縮試験結果では平均的な変形係数E50、初期接戦変形係数Ei、接戦変形係数Et、割線変形係数Es等様々なひずみ状況の変形係数を求められる特徴がある。
それぞれの試験方法から求まった変形係数は、それぞれ相関関係があることが解っており、例えば平板載荷試験から得られた変形係数は、孔内水平載荷試験の変形係数の約3倍であることが確かめられている。また、室内試験から得られた変形係数は、孔内水平載荷試験とほぼ一致する。
求められた変形係数に何を利用するかに注意が必要で、例えば杭の設計に用いる水平地盤反力係数を求めるのに適用する変形係数は、平板載荷試験から求めた変形係数を適用する場合を係数1とした式であり、試験方法によって係数を換算する必要がある。
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