①ヒービング;掘削底面付近が軟弱な粘土層であるため、土留め掘削時に背面の土砂の自重により、すべりが発生し、背面地盤が沈下して掘削底面が隆起する。最終的には土留めの崩壊に至る可能性がある。ペックの安定数(Nb=γt×H/Su)により判定する。
留意点;N値1~2の第一粘性土のせん断強度Suは、一軸圧縮試験を行って確認する必要がある。
対策として地盤改良を行う場合、配合試験を行う必要があるとともに、腐植土が含まれているとセメント固化反応を阻害するので、これに応じた固化材を選定する必要がある。
②盤ぶくれ;掘削底面付近が難透水層で、その下が透水層で構成されているので、土留め掘削時に難透水層下面から上向きに被圧地下水の揚圧力を受け、掘削底面が持ち上がるり、最終的には掘削底面が破壊する可能性がある。
下式により安全率Fsを求め判定する。
Fs=W/U=γ×t1×H1/γw×Hw
留意点;地下水位は季節変動があるため、長期的に観測する必要がある。
対策として根入れを延ばす場合、第2粘性土の不陸に注意する必要がある。
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