①支持層深さの違いによる杭の支持層への未貫入
杭が支持層に達していないことによる、建物の沈下がある。支持層が水平に堆積していないこと、及びその確認のための調査不足が原因である。したがって、時間的・コスト的に効率の良い調査を行うことが課題である。
②想定外の圧密沈下量や不均等沈下の発生
施工後に建物が地盤の圧密沈下により沈下あるいは不等沈下を生じることがある。圧密対象層の圧密特性が一様でないこと、また、土質によっては二次圧密を生じることなどがその原因である。対象地に分布する圧密対象層の圧密特性を調査段階でいかに効率よく把握するかが課題である。
③固結工法による地盤改良体の強度不足
固結工法による地盤改良はセメントや石灰などの固化材と原地盤の土を攪拌することで、科学的固結作用によって地盤中に改良体を構築し、地盤の強度増加を図る工法である。この改良体の強度が不足する原因としては、地盤の不均等性により固化材が適合しない場合や、添加量が不足するなどして必要強度が得られない場合が考えられる。
技術的課題として、不均質な地盤固結工法により改良し必要強度を得るために、適正な固化材の種類・固化材の添加量などを決定することである。
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