28.Ⅱ.2.2 嵩上げ堤防、先に挙げた被災形態の対策工の原理と設計・施工上の留意点

①砂質土層の液状化対策

液状化対策としては、対象となる砂質土層を固化する深層混合処理工法や密度を増大させるサンドコンパクションパイル工法等が挙げられる。現場条件として民家が近接しているため、工事中の振動が発生させない深層混合処理工法を提案する。

本工法は、砂質土層とセメント系固化剤を攪拌混合させ、へ壁状・柱状の改良体を構築する工法である。留意点として、現場配合試験でセメント配合量を決定する必要がある。また、六価クロム溶出試験やアルカリ分の地下水への流出防止等の環境対策を考慮しておく必要がある


②粘性土の側方流土対策

側方流動対策として、粘土層を地盤改良し、流動化を防止する工法や、粘土層に矢板を打設して地盤の動きを防止する工法が挙げられる。現場条件として、矢板工法時の振動が懸念される。このため民家から既設堤防間を地盤改良する工法を提案する。

本工法は粘性土層とセメント系固化材等を現場にて攪拌混合しながら地盤改良する工法である。留意点として、粘性土層が有機質土の場合、有機物を含んでいる場合(や腐植土層)により改良強度が発生しにくいことがあるので、現場配合試験により配合量を決定する必要がある。

0コメント

  • 1000 / 1000