20.Ⅰ.9.3 軟弱砂質土、粘性土層に河川と50ⅿ離れの堤防盛土を構築。大規模地震時の被害パターンを述べよ。対策工を2つ挙げ原理・確実性・施工性・経済性を説明せよ

軟弱 砂質土が液状化する可能性がある。地盤の支持力が失われ、液状化層を通る大きなすべり破壊が生じる。また、川表側については河川と堤防との離隔が50mであることから、河川に向かって側方流土が発生する可能性がある。

対策工①サンドコンパクションパイル工法②深層混合処理工法が挙げられる。両工法とも施工重機が大きく、川表、川裏ののり尻部において地表面付近の沖積砂質土を全層改良する

①サンドコンパクションパイル工法;緩い砂質地盤内に振動を加えながら砂を圧入して、拡径された砂杭を地中に造成する工法で圧入時に砂杭周囲の緩い砂地盤が締固められて液状化抵抗が増加する効果がある。地盤を締固め強度を上げるので、細粒分が多い地盤に対しては効果が低下する。また、地表面付近では締固めが難しい為N値が上がりにくいという短所があるがコストは深層混合改良に比べ低い。

②深層混合処理工法は、主にセメント系安定材を地盤内に攪拌混合して液状化対象層を固化させて液状化を防止する工法である。砂地盤に対してはN値≧15が適用範囲であり、川裏の深部は適用限界に近いN値なので、改良ができない可能性があり、注意が必要である。

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