22.Ⅰ.9.1 正規圧密粘性土上に築堤。背後の埋め戻し完了までの設計に必要な地盤情報を述べよ。また、サンドドレーン工法の原理と護岸の設計手順を述べよ。

<各段階施工時に必要な地盤情報>

①盛砂時;すべり破壊や側方流動といった変状に注意すべきである

・物理的性質

・非排水せん断強度

・変形係数

②捨て石時;安定性検討を行うため、非排水せん断強度が必要であり、先行施工した盛砂と捨て石荷重によ圧密沈下計算を行うため

・圧密降伏応力

・圧縮指数 が必要

③上部工ブロック設置時;上部工ブロック前面海域から波浪に対して安定計算が実施される。ブロックの基盤支持力と背面埋立土の土圧の計算

・捨て石層の強度定数(φ、C)や単位体積重量

④背面埋立土設置時;埋立地盤上に建築物が建設される可能性もあるため、埋立土自体の圧密沈下量や基礎地盤の圧密沈下量が必要である。これら沈下量の推定の為

・圧密降伏応力

・圧縮指数

・変形係数 が必要。

また、建築物が杭基礎の場合、埋立土及び基礎地盤の

・地盤反力係数が必要である

<サンドドレーン工法の原理>

サンドドレーン専用の打設機械により、粘性土地盤中にφ30㎝程度の砂柱を1.5ⅿ程度の間隔で打設することにより、粘土層中の過剰間隙水をこの砂柱により排水させ、圧密を促進させ、沈下の収束、地盤強度の増加を図るものである。

<護岸の設計手順>

①基礎地盤の設計土質定数の設定

②敷き砂・盛砂の安定計算及び沈下計算

③捨て石は段階施工により施工すべきであり、捨て石層の各段階の安定計算及び沈下計算を行う。各段階における地盤の強度増加推定も行う。ここで所要の安全率が確保できない場合、サンドドレーンといった基礎処理工を検討する。

④上部工ブロックの構造計算

⑤埋立土の圧縮沈下量を考慮した投入圧の検討と安定計算と沈下計算

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