25.Ⅲ.2 鋼・コンクリート構造物と比較し、地盤構造物の機能低下及び維持管理の留意点を述べよ

我が国の社会資本施設は、建設後30年~50年が経過しており、今後一斉に更新時期を迎える。この現状を踏まえ、地盤構造物の機能低下の特徴及び維持管理の留意点を以下に述べる。

①機能低下の評価が困難

地盤構造物は施設全体が目視できない場合が多いため、機能に対する評価が難しい。例えば構造物基礎工では多くが地中に打設されていて目視できない。これを貯砂するためには大きなコストがかかる

②地盤条件変化の影響が大きい

地盤構造物は、刻々と変化する地盤条件や周辺環境の変化に機能低下が大きく影響される。したがって地盤構造物の機能もこれに対応した評価を下す必要がある。例えば軟弱地盤上の盛土であれば、対象地の地下水低下が生じれば盛土荷重による圧密沈下が大きくなり、段差などが生じて機能低下も早まるため早急な対応が必要である。

③留意点

上記で述べたように、地盤構造物の維持管理性の特徴として機能低下の評価が困難でコストがかかることが挙げられる。これらの特徴から、今後の地盤構造物の維持管理には安全性を確保しつつ、技術的根拠を持った効率的な管理が求められる。

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