・圧密現象とは、増加荷重に伴い地中に応力が作用した際に、間隙中の水が脱水され、体積が収縮する現象のことをいう。一般に、圧密は鉛直方向に生じるため、地盤が沈下する現象として現れる。
・沈下量及び沈下時間の予測に必要な物性値と条件
圧密沈下量及び沈下時間の予測に必要な物性値を以下列記する。
①初期間隙比e0
②体積圧縮係数mv、圧縮指数Cc
③圧密降伏応力Pc(e-logP曲線より)
④時間係数Tv
⑤軟弱層厚(粘性土厚)
⑥圧密排水層厚(砂質土厚)
e-logP法、mv法、Cc法等により圧密沈下量や圧密沈下時間を予測する。
地層条件は、圧密層が排水層に挟まれているか、片側にあるかによって圧密の計算方法は異なる。
・予測結果に与える影響
①~④は圧密試験により得られるが、サンプリング時、試料運搬時、試料取り出し時の乱れや応力解放の影響を受けると、圧密沈下量は過大に評価され沈下に要する時間も大きくなる。採取する場所によりばらつきが出ることに留意する。⑤は層厚が大きいほど沈下量・沈下時間は大きくなる。⑥は粘性土中に介在する砂層を含め正確に把握する必要があり、これが多いと沈下量は少なくなり沈下時間は早くなる。
圧密が長時間に及ぶ場合、土粒子間のクリープである、二次圧密が発生し、予測結果に影響する。
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