19.Ⅰ.7.3 直接基礎の建物の不等沈下量を抑制させたい場合、方法や設計上の配慮を3種類挙げよ

支持層までの深度が浅い場合は杭基礎で不等沈下を抑えることが一般的であるが、支持層が深い場合は直接基礎が合理的となる。直積基礎で不等沈下を抑える方法として以下に述べる。

①プレロード+圧密沈下促進;建設する建物の荷重以上の荷重を建物建設までに作用させ、圧密沈下を終了させる方法である。その際、圧密促進工法(サンドコンパクション等)を併用することで、圧密終了までの時間を短縮させることができる。しかし、大きなプレロード荷重は地盤を破壊させることがあるため、留意が必要である。

②基礎構造を高い剛性のスラブにする;沈下による変形角は、沈下量のみならず基礎の剛性に左右される。基礎剛性を上げることで変形角を抑制することができる。しかし、基礎剛性を上げると、基礎重量が大きくなり、沈下量が増えるため、そのバランスに留意する必要がある。

③建物に偏荷重を作用させない;支持層が成層の場合、建物に偏荷重が作用しなければ不等沈下は発生せず、変形角及び傾斜角が発生しない。したがって建物の構造及び積載荷重分布を出来るだけ均等にすることが重要である。

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