圧密沈下は、粘性土の圧密降伏応力を初期有効上載圧と建物荷重による上載圧の和が上回った時に発生する。粘土層の上部は有効上載圧と圧密降伏応力がほぼ同じく、建物荷重によって圧密降伏応力を超えることから、圧密沈下の検討が必要になる。
建物の一様沈下量が限界を超えた場合は、建物周囲とガス管などのライフラインに沈下差が生じることにより障害が生じることがある。
傾斜角が限界値を超えると、建物内の設備機器や設置機械に障害が生じると考えられる。一様沈下量や傾斜角は建物の構造体にさほど影響を与えないが、変形角は建物の構造部材に応力を発生させる。したがって、部材応力がそれぞれの限界状態に対する許容値を上まらないことを確認する必要がある。
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