2019.04.07 05:4530.Ⅲ.2.3社会資本の老朽化について①安全・安心な社会資本の管理・整備を進めるうえでの課題②課題への対応策や取り組むべき技術開発を説明せよ。<社会資本の老朽化の課題>・限られた財源で効率的に維持管理する事。・今後10年で建設後50年を超える高齢化構造物のストックが全体の半数を超え更に増加が続く。一方高い技術がある熟練ベテラン技術者は減少する。<社会資本の老朽化の対応策>土構造物の診断においては高い技術力が必要であるが、ベテラン技術者は今後10年で大量に離職するため調査技術の効率化を図る必要がある。具体例として・地盤情報データベースを活用した調査計画の効率化・高い技術力を必要としないサウンディングの利用・技術力は要すが、調査効率の良い物理探査の活用・レーザー計測による地表面経年劣化の把握・重要度・劣化度・確率論を踏まえた点検後の(選択と集中)優先度や安全率の設定・事業...
2019.04.07 05:2230.Ⅲ.2.3自然災害について①安全・安心な社会資本の管理・整備を進めるうえでの課題②課題への対応策や取り組むべき技術開発を説明せよ。<社会資本整備の課題>国民の安全安心な生活を確保すべく想定外の自然災害に対する対策を効率的・効果的に実施することが課題となる。<対応策>・選択と集中による砂防施設、急傾斜地崩壊防止施設、地すべり防止施設を積極的に整備する必要がある。・想定外の土砂量に対して土砂を補足することが困難となるため、土砂を流す施策を推進し、土砂災害を最小限にしながら河道をスムーズに流下させ、山間部から海岸までの土砂運動領域による総合的な土砂管理を実施する必要がある。・また、XバンドMPレーダーによる雨量監視と振動計やGPSによる移動杭観測を行い、観測体制を強化してその情報を周知共有することが重要である。・ハードによる対策は限界があるため、ソフト対策の充実...
2019.04.07 03:0130.Ⅲ.2.2地盤技術者として我が国の社会資本の老朽化の特徴を複数挙げて説明せよ。・1960年代以降の高度成長期にかけて社会資本が集中的に整備され、建設後50年以上を有する構造物が多くなり、更新の集中が懸念されている。また、現在までの維持管理は発生した損傷や劣化を受けて緊急保守するといった対症療的な維持管理が多く、高コストや最適な補修案でなかったりするケースが多く、非効率的な管理手法が実施されていた。☆別解答・我が国は高度成長期から造成された社会資本ストックが数多くあり、建設後50年以上を経過する建造物が近い将来半数以上となる。近年、新幹線トンネルの天井板落下事故など社会資本の老朽化による損傷事故が発生している。コンクリート構造物などは経年的に劣化が進み、地盤構造物では目視による劣化状況の確認が困難であるため、点検などの管理体制が問...
2019.04.07 02:4030.Ⅲ.2.1地盤技術者として取り組むべき災害の内、近年の降雨、巨大地震どちらかの特徴と被災形態を説明せよ・近年の降水の特徴と予想される被災形態①近年の降水の特徴近年地球温暖化の影響によりゲリラ豪雨、線状降水帯、集中豪雨が相次いで発生しており今までに経験したことない記録的な豪雨が多発している②予想される被災形態記録的な豪雨により、崩壊が同時多発して土石流が発生。深層崩壊による天然ダムの形成、流木による被害も多く多発している☆別解答激甚災害をもたらす近年の降雨は、先日の西日本豪雨のような1時間に100㎜以上の局地的集中豪雨により、脆弱な地盤(マサ土やシラス等)の地下水が上昇し、土砂崩れや土石流が住宅地まで押し寄せて、甚大な被害が発生している。平成23年9月に奈良県などでは、度重なる豪雨により深層崩壊が起きており、生活道路の寸断や河川のせき止めにより築堤が決壊...
2019.04.07 02:1330.Ⅲ.1.2少子化による技術伝達継承の問題がある。先に述べた品質確保に係る技術的課題の内ICTやセンシング技術を活用した解決策と留意点。①施工段階(解決策)ICT土工により、現場作業を自動化することが有効と考える。具体的には、UAV測量により得られた3次元データを元に、現状と設計の差分データを得る。得られた差分データを対象にTSやGNSSを用いて建設機械の位置情報を取得し、排土板の高さや勾配などを自動制御するMC技術、提供されたデータを元にオペレーターが操作するMG技術を用いて施工する。 また、施工時にICT機械の現場センサーから得られる運転操作、運転操作に対応した施工量、品質に関するデータを収集し、AIにより相関分析を行う。 解決策の効果として、MC技術によりオペレーターの省人化が図れる。また、AIの相互分析により、効率的に品質を高めるための操作要素が見える化される為、技術伝承が促進...
2019.04.07 01:5230.Ⅲ.1.1少子化による技術伝達継承の問題がある。盛土・基礎・杭土圧構造物の内、地盤構造物の調査・設計・施工・維持管理の各段階から3つ選びそれぞれにおける品質確保に係る技術的課題を述べよ①調査段階;地盤構造物の調査・設計・施工・維持管理には多くの技術者・技能労働者がかかわり働いている。建設生産システムのシームレス化によりいかに効率的に品質を確保するのがポイントでありCIMの適用範囲拡大が課題である。②施工段階;地盤は不均等で、土質性状や物性値のばらつきが大きい。実際の地盤状況に合わせた施工管理には、経験による技術やノウハウが必要である。経験やノウハウが豊富な熟練技能者が不足する中で、限られた技術者・技能労働者を有効に活用しつつ、いかに品質を効率的に高めるかがポイントであり、AIやICTによる現場作業の効率化が課題である。③維持管理段階;盛土・基礎・抗土圧構造物などの維持管理すべき地盤構造物は膨大である。したがって、計測の自動化技術の開...
2019.04.06 19:1630.Ⅱ.2.2軟弱地盤(粘性土)に15ⅿ掘削。水位有。10ⅿ離れた位置にマンションが有り、周辺構造物への影響が懸念させる現象を挙げ、検討方法、対策案と設計・施工上の留意点を説明せよ①地下水流動の阻害②地下水低下に伴う軟弱粘性土の圧密沈下③圧密沈下に伴うマンション基礎杭の負の周辺摩擦力(ネガティブフリクション)による杭の支持力及び杭体の損傷④土留め壁の変形に伴う背面地盤の沈下①地下水流動の阻害;連続した地下構造物を構築する際、本体構造物や仮設土留め壁が地下水の流動阻害を生じさせる可能性がるため、事前に地下水の流れや地下水の利用などを確認して、漏水、浸水、井戸枯れ等の地下水流動阻害を生じないようにしなければならない。リチャージ工法などの上流側の水を下流側へ移動させる工法を土留め施工時より実施する必要がある。②地下水低下に伴う軟弱地盤層の圧密沈下;軟弱粘性土の地下水を低下させた場合、地盤沈下により周辺施設への多大な影響を与えるため、地...
2019.04.06 18:5030.Ⅱ.2.2軟弱地盤(粘性土)に15ⅿ掘削。水位有。掘削底面の安定性に関して検討すべき項目を複数挙げ、具体的な検討方法、対策案と設計上の留意点を説明せよ①盤ぶくれ難透水層の下に、被圧帯水層が存在する場合、被圧水圧に対して土被り重量が小さくなると難透水層が突き破られて掘削底面の破壊が生じる。検討方法は被圧水圧に対して安全な土被りを確保することである。安全性が確保できない場合については、あらかじめディープウェル等の地下水低下工法により、被圧水頭を低下させ方法や掘削機の底部地盤の改良を行い不透水層を造成する必要がある。②ヒービング具体的な検討方法としては、軟弱粘性土の粘着力に対する土留め壁背面の土重さの比が3.14を超えていればヒービングが発生すると判断する。対策案としては土留めの長さを長くするか根入れ付近の地盤改良が考えられる。設計上の留意点として、軟弱粘性土のN値が0~2と低いため、N値からの推定ではな...
2019.04.06 18:3830.Ⅱ.2.2軟弱地盤に15ⅿ掘削。水位有。土留め工法を2つ答え特徴を述べよ①柱列式連続壁掘削深15mと深いため、これに適用可能な土留め壁を選定する。柱列式連続壁は、SMW工法に代表される3軸オーガーで、地盤中にセメントミルクを注入し、現位置土と攪拌混合して固化体を造成するソイルセメント柱列壁を挙げる。止水性高くするために柱体をオーバーラップさせる必要がある。壁体性能を上げるためるために芯材としてH型鋼を用いる。適用深度は45m程度である。②RC地中連続壁マンションが近接しているため、土留め工としては剛性が高い土留め壁を選定する。鉄筋かごや安定液プラントなどの作業スペースが必要である。壁体が厚いため経済性などについて他の工法との比較が必要である。③鋼矢板工法打撃や振動、圧入により鋼矢板を打設する方法である。地盤状況により板厚や...
2019.03.31 04:5230.Ⅱ.2.1地下水位高い軟弱地盤上に高盛土を盛る。対策として載荷重工法+バーチカルドレーン併用とした。原理と効果、完成後の残留沈下の確認計測と管理方法。施工中の法面調査と管理方法①対策工法の原理と効果・軟弱地盤上に荷重を加えて圧密沈下を進行させておき、盛土構築後に生じる沈下を減少させる載荷重工法に加え、粘性土層内に排水材を鉛直に設置することによって、排水距離を短縮するバーチカルドレーン工法を併用することで、圧密沈下の促進と軟弱地盤の強度増加の促進、盛土の安定の効果が期待される②沈下量の計測と管理方法・沈下量は沈下板やGPSによる観測を週1回程度実施し、沈下量を時系列的に管理することが望ましい。・管理方法はe-logP曲線や沈下量の経年変化をグラフ化して沈下量の変化や収束状況把握することが必要となる。③盛土法面の調査と計測管理方法・測量杭による移動杭観測や地表面に設置するバラマキ型傾斜計、盛土内にパイプ歪計を設置して、地表と地中...
2019.03.31 04:3730.Ⅱ.2.1地下水位高い軟弱地盤上に高盛土を盛る。この設計に当たり軟弱地盤の物性値とそれを得るための試験を挙げ、圧密沈下及び安定に関する検討方法をそれぞれ述べよ①圧密沈下と安定に関する必要な物性値・試験・単位体積重量;湿潤密度試験・含水比;土の含水比試験・間隙比;湿潤密度試験、土粒子の密度試験・粘着力;せん断抵抗角、標準貫入試験、一軸三軸圧縮試験・圧縮指数;体積圧縮係数、圧密係数;圧縮試験②圧密沈下と安定に関する検討方法・圧密沈下の沈下量や沈下時間計算はmv法、Cc法、e-logP法があり、安定の円弧すべりの計算はフェレニウス法が一般的に使用されている・沈下量は一般的に維持管理時の補修による対応ができるよう、残留沈下量10~30cmを許容値とすることが多い・フェレニウス法による安定計算は、最も安全率の小さい最危険円弧すべりを抽出して、そのすべりに対する対策を検討する
2019.03.31 02:4730.Ⅱ.1.4地すべりの発生形態を岩盤・風化岩・体積土・粘性土の4つに分類するとき、基本的な考え方と使用法を説明せよ。また2つの特徴を説明せよ①発生形態の考え方と使用法について地すべりには規模(斜面長、幅、深さ)や発生する地形(尾根、凹地形、沢地形)、地質の特徴があり、すべり面の地質や移動速度、初生的なすべりか再活動型のすべりかなどの発生形態があり、大きく4つに区分される。使用法は地すべりの素因、誘因等の発生機構や特徴を把握して対策工計画や調査計画に反映することにある。②地すべりの発生形態の特徴<岩盤地すべり>岩盤地すべりは規模が大きく初生的なすべりである。滑落崖直下には陥没帯は形成され、湿地や沼地が形成され地下水の供給源となる場合がある。突発的に発生し直線すべりが多く、亀裂の卓越した岩盤内にすべり面が形成される<粘質土すべり>移動土塊やすべり面は粘性土であり、再活動型のすべりで継続的に活動...