地震時に不安定となる地盤とは、耐震設計上ごく軟弱な土層、及び橋に影響を与える液状化または液状化が生じると判定される土層である。
不安定地盤とその影響を考慮した設計の考え方は以下のとおりである。
.耐震設計上ごく軟弱な土層とされる埋土層
現地盤面から3m以内にある粘土層及びシルト層でquが20kN/㎡いあkの土層は、耐震設計上ごく軟弱な土層とされる。埋め土層がこのような地盤と判定された場合、地震時の水平抵抗を有しないとして土質定数を0とする。
・砂質土N5および粘土N3の液状化
地下水位が‐2mと高く、地下水に飽和した砂質土は地震時に液状化する可能性が高い。また、粘土もN値が小さく土被りも7mと浅い為、その土質性状によっては液状化する可能性がある。
設計の考え方としては、地震時の液状化判定を実施し、液状化すると判断された場合、液状化抵抗率FL値に応じて土質定を低減させる。
・砂質土N5および粘土N3の側方流動
水際線から100ⅿ以内で、液状化の可能性がある層厚5m以上の土層があるため、地震時に陸側から海側に向かって砂質層及び粘土が側方流動する可能性がある。設計上は、流動化の影響を考慮する範囲内の非液状化層及び液状化層中に位置する構造部材に流動力を作用させ、基礎の健全性を検討する。
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