17.Ⅰ.2.7.3 建物の不同沈下を低減する方法を複数示し説明せよ

敷地内でほぼ一様な地盤であることから、不同沈下の原因は作用する荷重の不均一性が考えられる。そのため荷重の不均質性を低くする方法や、荷重が不均質であっても不同沈下しないための地盤改良が挙げられる

①荷重の不均質性を低減する方法

荷重の不均質性を低減する方法としては、底版コンクリートを極力厚くして荷重の分散を図り、地盤に伝播する荷重を等分布荷重に近いものとする方法がある。建物からの荷重は柱と壁から底盤に伝達され、底版から支持地盤に伝達される。この時に底盤が薄く剛性が小さいと壁や柱の位置付近に力が集中して不同沈下が生じる原因となるため、底版の剛性を高めて、地盤に均等に荷重が伝達されるようになる。

②不同沈下が生じないように地盤改良を行う

不同沈下の原因に1つに、粘性土層が圧密沈下を起こす可能性があることが挙げられるので、粘土層を地盤改良して圧密沈下が起こらないようにする。

具体的には固化工法とプレロード工法が挙げられる。前者はセメント系固化材を粘土層と攪拌混合して固め、圧密沈下が生じないようにする方法である。後者は建物の工事前に盛土などにより将来粘土層に作用する荷重をあらかじめ作用させて、粘土地盤を過圧密状態にし手置く方法がある

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